暑くなってくると冷たい飲み物がおいしくなります。
特に、仕事終わりの一杯がたまらない!なんて人も多いのではないでしょうか?
例にもれず私もなのですが・・・(^^;
そう、そう感じる人は少なくないのです。
そんな時に開催されるのが暑気払い。
でも暑気払いって聞くには聞くけど、由来って何なんだろう?
時期や食べ物って特別な何かがあるのかな?
ということで詳しくご紹介します。
また、暑気払いの乾杯を頼まれたら何を話せば良いのか。
今回は例文付きで挨拶の仕方や、贈り物の時ののしの書き方についてもご紹介します。
そもそも暑気払いってなに?
毎年、梅雨が明けて夏本番がやってくると共に職場で「暑気払いに行こう!」なんて声が高まってきてはいませんか?
暑気払いとはその名前の通り「暑さをうち払う」ということです。
暑いとばてやすくなりますから、弱った気を取り戻し元気になろう!という意味も含まれているのです。
どうやって暑さをうち払うのか。
それは様々な食べ物を食べて暑さを打ち払う、それが暑気払いということなんです。
暑気払いで食べるものは決まってる?
暑気払い、と聞くと冷たいビールやお酒を想像する人も多いですよね。
「暑気払い」という冠のついた飲み会もあるかと思います。
しかし、暑気払いではお酒じゃないといけないなんてことはありません。
体の内側の熱を下げるのが暑気払いの目的ですから漢方など内からアプローチしてくれるものでも良いのです。
昔の人は
- ビワや桃の葉を煎じた薬湯
- 夏野菜(スイカやキュウリ)
- 冷麦
- そうめん
- 甘酒
などを呑んだり食べたりして暑気払いを行っていました。
では、何故、現在では主にビールを呑むのが暑気払いとされたのかというと、これも間違いではないのです。
麦というのは、体の熱を冷ましてくれるものとして昔から知られていました。
そうめんや冷麦など小麦を使った食べ物もそうですね。
漢方でも麦は体を冷やす食べ物として認識されてきています。
この事から、麦を使ったビールを暑気払いの食べ物(飲みもの?)とする風習が広まってきているのではないでしょうか?
暑気払いの時期はどのくらいから?
感覚的に言うと、梅雨明けから「暑気払い」といった感じです。
節分などのようにはっきりと月日が決まっているわけではありません。
おおよその時期は「6月上旬~8月下旬」となっています。
しかし、最近では残暑が厳しいことも多く、9月に入ってから「暑気払い」を行っても全く問題ないのです。
一番気をつけなくてはいけないのは日付ではなく体感です。
暑さを打ち払うのですから、過ごしやすくなってから「暑気払い」としても意味がありません。
もし職場で「暑気払い」の幹事を任されたのだとしたら、夏真っ盛りに開催するのが良いでしょう。
ですが、更に職場での「暑気払い」には気をつけなくてはいけないことがあります。
それはお盆や夏季休業日の前後です。
まさに暑さもピークになるような時期ですが、この時期は帰省したり長期休暇を取ったりする人が多く参加できない人が増えます。
更に、他の会社もほとんどお盆の時期は同じですから、業務がいつも以上に忙しくなることも考えられます。
できればこの時期は避けるのが無難ですね。
暑気払いは飲み会や納涼会と同じ?
結論から言うと違います。
暑気払いは最初にお伝えしたように、暑さを打ち払うために行うことです。
飲み会でなければいけないということはありません。
例えば、お酒が苦手な人が多い集まりであれば「流しそうめん」をすることも「暑気払い」になります。
ではでは、納涼会と同じかというとこれも違います。
納涼会の由来は平安時代に夕方の暑さが和らいだ時に、貴族が歌会や釣りをして暑さをしのいでいたのが「納涼会」です。
暑気払いのメインは食べ物を通じて暑さを打ち払うことですから、納涼会とは違うという説があるのです。
つまり納涼会は飲食のほかに何かの催し物で暑さ対策をすることを指します。
良く、地域のイベントで「納涼花火大会」とかありますよね。
ここでは飲食もありますが、それ以外に花火という夏の醍醐味も開催されているわけです。
暑気払いの幹事になったら
「よし!今年の暑気払いの幹事は君に頼むことにしよう!」
なんて話になったら右往左往してしまいますよね。
しかし、慌てることはありません。
マナーさえ押さえておけば、何も怖くはないのです。
マナーとは今までご紹介してきた「時期」に気を付ければあとはいつもの飲み会とそんなに変わりありません。
納涼会のように出し物を披露する必要もありません。
しかし、ここで1つ気を付けたいのは乾杯のあいさつです。
一般的な暑気払いの流れをご紹介すると、上司の挨拶⇒乾杯となっています。
乾杯の時に挨拶をするのはやはり幹事の仕事です。
なんせ、上司は先に挨拶をしていますからね。
暑気払いの席での挨拶は一番役職の高い人がするのが一般的です。
となると乾杯の挨拶まで上司に・・・とは行きません。
ですが、おそるる事無かれ・・・です。
この乾杯の挨拶さえクリアしてしまえば、おいしいビールで喉を潤すことができるのです。
それでは乾杯のあいさつを例文と共にご紹介しましょう。
暑気払いの乾杯のあいさつ例文①
暑い中、毎日お仕事お疲れさまでした。
今日は楽しく飲んで食べて今年の夏を乗り切りましょう!
それでは、乾杯!!』
暑気払いの乾杯のあいさつ例文②
乾杯の音頭をとらせていただきます。
本日の暑気払いで英気を養い、元気に乗り切っていきましょう。
それでは、○○社の発展と皆さんの健康を祈願して、乾杯!!』
暑気払いの乾杯の挨拶例文③
連日の猛暑で夏バテ気味の方も多いのではないでしょうか?
私も若干その傾向にあります。
冷たいビールとおいしそうな料理を前に長話は不要ですね。
今日はこの暑さを乗り切るために大いに飲んで食べて騒ぎましょう!乾杯!!』
暑気払いの乾杯の挨拶のポイントは?
3つの例文をご紹介しました。
この3つの例文にはそれぞれポイントがあります。
このポイントさえ押さえておけば暑気払いの乾杯の挨拶、おそるるにたらず、です。
それは
- 自分の名前や部署は必ずいう
- 元気に!短く!爽やかに!!
- 暑い夏を乗り切ろう!が必須
といったところです。
暑気払いの規模にもよりますが、この会場ではじめましての人がいるかもしれません。
良く知った身内のような集まりでの自己紹介は必要ありませんが、話しだす時に自分の名前を言うのは最低限のマナーです。
そして暑気払いの意味です。
暑さを追い払って夏を乗り切る!!
これこそが暑気払いの意味です。
何のために暑気払いを行うのか?それを告げておくことが必要ですね。
そして最後に乾杯の挨拶は短くて良いということです。
冷えたビールとできたての食べ物。
それを目の前に長々と話すのは嫌がられちゃいます。
必要最低限のことだけ言ってあとは元気に「乾杯!!」。
これで大成功間違いないですよ。
暑気払いで品物を贈るのなら?
取引先への手土産など暑気払いとして品物を贈るのも当然喜ばれます。
そこでどんなものが良いのか?というと、やはり「涼」を感じることができる品物が良いでしょう。
この時期には見ていても楽しくなるものがたくさん売られています。
そこでおすすめの贈答品を3つご紹介します。
●暑気払いの手土産におすすめ①「ゼリー」
食欲がない時でも冷えたゼリーならツルリと食べられるという経験はありませんか?
中でもおすすめなのが金魚のゼリーです。
見ているだけでも涼やかですし、かわいらしくもあります。
ゼリーは胃が弱っている時でも食べることができます。
暑気払いの手土産におすすめ②「甘酒」
甘酒は飲む点滴とも言われている飲み物です。
実は「甘酒」は夏の季語でもあります。
冷たくておいしいというのはもちろんのこと、消化吸収にも優れています。
夏バテ防止ということで、滋養強壮の食べ物としても大きな効果が期待されるんです。
暑気払いの手土産におすすめ③「スープ」
最後はスープです。
スープにはたくさんの野菜が溶けていて栄養も豊富です。
ご飯は食べられなくてもスープを飲んで栄養補給をするという人もいます。
冷製スープであれば更に食べやすいですね。
ちょっとまって!のしはどうしよう?
暑気払いで贈答品を贈るとなると「のし」が必要になります。
この時、のしはどうすれば良いのでしょうか?
これは暑気払いが行われる時期によります。
もしそういった時期を考えないで贈るとなるのなら
- 「御挨拶」
- 「心ばかり」
- 「粗品」
あたりが無難です。
時期を考えてのしをかけるなら
- 7月中旬まで「御中元」
- 7月中旬~立秋まで「暑中お見舞い」か「暑中お伺い」
- 立秋すぎ「残暑お見舞い」か「残暑お伺い」
といったところです。
のし紙は、水引が紅白、蝶結び、熨斗あり、が良いですね。
折角の暑気払い!精一杯楽しんじゃおう
『暑気払い』というのは、飲み会を設けるための口実だよね、と感じる人もいると思います。
ですが、少し考えてみてください。
そもそも、飲み会って何かと理由を付けて開催しているものだと思いませんか?
これはビジネスでもプライベートでも一緒だと思います。
例えば友達の結婚が決まったから「お祝い会」。
自分の仕事が成功したから「お疲れ様会」。
これと基本的に原理は同じです。
ただ違うのはビジネスかプライベートかというところだけ。
会社の上司と一緒に飲むというのは気持ちが重い時もありますよね。
ですが、折角の暑気払い。
参加するのなら自分なりの楽しみを見つけてみてはいかがでしょうか?
こちらの記事もあわせてどうぞ!
以上「暑気払いの由来や時期や食べ物!飲み会や納涼会との違いは?乾杯の挨拶の例文やのしの書き方についても」をお送りしました。