『イチブトゼンブ/DIVE』のカップリング曲として収録されている『National Holiday』。
シングルのカップリングなので、アルバムに収録されておらず、ファン以外の人からの認知度は低めの曲です。
なんですけど、私、この曲を聞くと思わず涙くんじゃうぐらい好きなんですよね。
そこで今回は!!
『イチブトゼンブ』も『DIVE』も良いんだけどね。
それに隠れた名曲『National Holiday』も素敵なんだよ、ということをご紹介したいと思います。
歌詞をじっくり読むと、本当に1つの物語のような曲で、最高なんですよ。
『National Holiday』はどこで聴けたっけ?
『イチブトゼンブ/DIVE』のカップリング曲として同じシングルCDに収録されている『National Holiday』。
すごくかわいらしい曲なんですよね。
この曲、初めて聴いた時に「なんだかどこかで・・・。」と思ったのがファーストインプレッション。
それもそのはず、B'z LIVE-GYM2008"ACTION"の退場の時にかかっていた曲なんですね。
LIVE-GYMでは終演後、規制退場が行われます。
そこでは、未発表の曲を流してくれることが多いんですよね。
この未発表の曲がまた耳に残る良い曲なんですよ。
ということで、早速歌詞を見ていきましょう。
『National Holiday』は国民の祝日が舞台
『National Hpoliday』は直訳そのまま『国民の祝日』という意味です。
この1日が今回の歌の舞台。
主人公の男の子は、何の予定もなく、国民の祝日をダラダラと過ごしているんですね。
気付けば昼過ぎになっていて、どうしようかなあなんて思っていると、なんだか焦りを感じます。
というのも、彼が大好きな彼女のこと。
まだ片思い中の主人公はあることに気付くんです。
『誰かに出しぬかれ 遅れを取るのはやばいと』
国民の祝日なのに、大好きな彼女を遊びに誘ってもいない。
こんなことしてたら、他の誰かにとんびにあぶらあげヨロシク連れさらわれちゃうんじゃないか!と。
だらだら過ごしてる場合じゃない!って感じですね。
しかもそんな心配ばっかりしていたら
『体がおかしくなった』
んだそう。
こんなにも思い悩んで体調まで崩してしまうなんて。
本当にかわいい主人公ですよね。
行動を起こすのは1サビから
ダラダラすごしていた国民の祝日。
ヤバイ!と焦って彼は何をしたんでしょうか。
それは彼女をお出掛けに誘うこと。
だから
『何も考えずに服を着替えて 事前の電話もせず君んちに寄って』
と取るものもとりあえず彼女のモトに行くんですね。
本当なら大好きな彼女とデートするとなれば、何を着ていこうか。
どんなものを持って行こうか。
そして何時に迎えに行こうか、なんて考えるものです。
その全部をすっとばかして、本当にその日に思い立った瞬間に行動を起こしているんですよね。
すごくアクティブ。
Aメロでダラダラ過ごしていた人と同一人物とは思えない行動力。
なんだけど、事前の電話をしなかったことに対して、バックコーラスで『怒らないで』と言っている当たり。
これもまた可愛いですね。
そして、君んちに行って何をするのか。
そこからお出かけになるんですが、目的地が元から決まっているワケでもないんです。
とにかく君さえいればどこでもいいよ!という感じなんですよね。
そして焦りながら彼女の家に行った主人公、そこでは『驚いた顔』の彼女に出会うことができます。
主人公はこの時に確信します。
『素晴らしい日になる』
って。
すごく若くてかわいらしい恋愛だと思いませんか?
再び訪れたメロでは何もかもがバラ色に見える
驚いた彼女を連れて来たのはショッピングモール。
しかも
『ぶつかるほど混み合う ショッピングモール』
。
国民の祝日ですからね、いつもより人出も多いのでしょう。
あまりこういった場所は好きじゃないんでしょうが、それでもデートに誘った彼女がショッピングモール!と提案したことでデート場所となったんでしょうか。
いつもは苦手な場所も、彼女といられるだけで幸せな気持ちになれる。
今日の主人公はそんな気分。
何でも大丈夫!と言ってしまえるような、何でもできてしまうような、そんな妙な自信がみなぎっている状態なんですね。
だけど
『酷い事件をなくす力は僕にはないけど』
とできないことも把握しています。
それでも、何もできない!とそこで心が死んでしまうより、生きているだけで大丈夫だ、と気付いているとも。
この
『死ぬより生きる方がいいもんだと気付いてる』
という歌詞には、体の生死はもちろんのこと、何もしないで心が死んでしまっている状態のことも言っているんじゃないかなと思います。
「生きてるだけで丸儲け」という言葉があるように、生きるしても心のあり方も大事だよねとも。
フと周りを見ると愛しい景色ばかり
ショッピングモールデートも終わりが近づき、帰り道でのこと。
人の多いショッピングモールだったでしょうから、帰りも渋滞してしまっています。
その時、フと隣になった車を見てみると
『窓ガラス越しに 家族が笑う』
瞬間を目撃するんですよね。
何を話しているのか、なんで笑ったのか?
それは分からないけど、酷く幸せな光景に見えたんでしょうね。
しかもバックコーラスでは(なんか歌ってる)とも。
車の中で歌って笑って。
そんなのびやかな幸せも存在するんだ、と気付くんですよ。
それって誰もが持っている幸せな瞬間で、この瞬間を手に入れるために
『歯を食いしばって 幸せを目指す(みんな頑張る)』
という努力をしているんです。
毎日、どの瞬間も幸せ!なんて言う人は少ないですよね。
きっと幸せな瞬間を手に入れるために、幸せじゃないことに耐えたり、立ち向かったり。
そうして自分が思う『十人十色』の幸せを手に入れているんだということを。
その事に主人公は気付くんですね。
そして
『愛しい景色は意外にも 自分のまわりにころがってる』
と括ります。
今まで見向きもしなかった光景。
例えば、信号待ちで隣になった車の中の幸せな光景。
それって今日初めて見たわけでもないですよね。
すぐそこにあったのに自分は気付こうとしてなかった。
それは自分の心がそれに気付く方向に向いていなかったからだと。
見落としてしまいそうになる『愛しい景色』にも気付くことができたんですよね。
最高にハッピーな一日
思い立って行動に移した主人公。
国民の祝日をとても大切な一日にすることができましたね。
『ラランララン・・・ボクをまた知る』
ということで、自分の中にこんな感情があったんだ、ということを再発見したよとなっています。
そして
『ラランララン・・・キミを見つける』
と更にキミの好きなところを見つけることができたということなんですよね。
そしてここからもうキュンキュンしちゃう場面ですよ。
『蒼く染まりゆく空に星が出て 止まりそうになるほど ゆっくり歩いた(手をつないで)』
見事、告白には成功したようですね。
そんな最高な1日が終わってしまうのがおしくて。
そして彼女と一緒にいるこの瞬間が何よりも大切で。
帰り路は本当にゆっくりゆっくり歩いたんだなあというのが浮かんできます。
なんせ
『その日の全てが気分良かったんだよ』
ということ。
何をしても、何を見ても、全てがハッピーに思える1日。
最高の1日ではありませんか。
思わず神様に『どうもありがとう』と感謝したくなっちゃうような1日。
そんな幸せに気付けたのも昼過ぎに焦って行動を起こした自分。
そんな自分がいなかったら最高の国民の祝日は送ることができなかったことでしょう。
『気持ちひとつで 新しい扉が開けるんだろうな』
と最後に括っています。
稲葉さんは新しい世界や、理想とする何かに近づく時に『扉』という言葉を良く使うように感じます。
例えば『ultra soul』の
『この手で扉(ドア)を開けましょう』
というところ。
世界水泳のテーマソングとして有名なこの曲は、つまり自分の努力が結びつく結果のことを『扉』と表現しているんですよね。
他にもアルバム『ELEVEN』に『扉』という曲もあります。
これは今ある自分を断ち切って新しい世界(新しいドア)に行こう!という内容になっています。
なのでここでも『新しい扉』としているのは、新しい理想の形への扉なんだと思います。
その世界は主人公にとっては国民の祝日に開くことができたんですね。
それは主人公が望む彼女と一緒にいる未来。
本当に聴くだけで幸せになれる一曲ですね。
NationalHolidayは多面的にみることを推奨している歌かもしれない
『NationalHoliday』という歌は、彼女と最高に幸せな1日を過ごすことができた主人公の物語になっています。
すごく甘酸っぱい曲なんですが、その実、歌詞を読みこんでみると恋愛だけではないようにも感じます。
この主人公は、だらだら過ごしている午前中に彼女の大切さに気付くんです。
このままだと他の誰かに取られてしまうかもしれない。
そんなの自分にとっては辛すぎることだ、と。
そして行動を起こすんですが、これは別に恋愛だけの事ではないですよね。
自分が目指している何か。
毎日の生活の中で、大切にしていること。
それらの大切さに早く気付ければ、自分の毎日がもっと最高なものになるよ、ということを教えてくれているように感じます。
気付いたら思わず口ずさんでしまう可愛い歌。
是非、その世界にどっぷりはまってみてはいかがでしょうか?
あなたのご意見も是非お聞かせ下さいね。
以上「B'zのNational Holidayの歌詞の意味を考察!隠れた名曲に込められた稲葉さんのメッセージ」をお送りしました。