文明の進歩というのは日進月歩で、今は連絡をとると言えばSNSや電子メールという人が多くなりました。
しかし、振り返ってみるとほんの少し前は連絡手段として手紙を書くという人が多かったんですよね。
そこで今回は、手紙にまつわる「郵政記念日」についてご紹介したいと思います。
4月20日の郵政記念日って一体どんなものなのか?
郵政記念日の
- 由来
- 歴史
- 永年勤続表彰などの式典
について詳しくご紹介します。
郵政記念日って何なの?
4月20日は郵政記念日です。
一体何の事?!と思われたかもしれません。
本日4月20日は「郵政記念日」。
悪の組織の手紙もキチンと届ける日本の郵便制度の素晴らしさ!#郵政記念日 #今日は何の日 pic.twitter.com/7A0h5Zfpdf— 図解博士_高速バスター ミナル 再起動中 (@skull_bear) April 19, 2021
発祥は明治4年(1871年)で、今までの飛脚から通信方法が郵便制度に変わったことを記念する日です。
郵政記念日の由来は?
その歴史は実は昭和9年(1934年)に始まりました。
郵便制度は明治4年からだったんですが、郵政記念日として制定されたのは昭和になってからなんだとか。
しかし、この時の名称は「郵政記念日」ではなく「逓信記念日」というものでした。
というのも、郵便や通信を管轄する省庁がこの「逓信省(ていしんしょう)」というところだったので「逓信記念日」となったんですね。
そして昭和25年(1950年)には「郵政記念日」と改称し、様々な記念行事が行われる日となったのです。
ちなみに!
郵便番号のマークでもある「〒」。
これってどこからやってきたのか?というと逓信省が深く関わっています。
由来は管轄していた逓信省の頭文字の読み方「テ」を図案化したものだったんですよ。
今でも、〒のマークのことを「テ」と呼んでいる人もいますよね。(あれ?私の周りだけ?)
郵政記念日の歴史は?
ご存知のように、郵便の歴史というのはそこまで古くありません。
手紙や書簡をやりとりというのは古くは聖徳太子の時代までさかのぼります。
この時、聖徳太子が隋に向かって送った
「日出処天子至 書日没処天子無恙(ひいずるところの天子、書を日没するところの天子に致す)」
という手紙。
これが日本最古の手紙だとされています。
この後、奈良時代あたりからは「伝馬(てんま)」という馬を使った通信方法が登場しました。
このため、馬を乗りつく場所や宿泊施設などが整備されていったとされています。
鎌倉時代になると「飛脚」が登場します。
しかし飛脚は主に武士の間で用いられていて、東京~大阪間を3~4日で走ったとされています。
普通の人の足なら2週間程度かかるこの道を3~4日で走るのですから、よほどの足自慢だったんでしょうね。
ですが、飛脚は1人で長い距離を走ったのではありません。
宿場町というところで、新しい飛脚と交代して次の宿場町まで運んだとされています。
10キロ程度の距離を繋いでいったので、スピードも落ちず早く届けることができたのでしょうね。
そして江戸時代になると飛脚は庶民の間でも使われるようになります。
しかし使う人によって飛脚にも種類ができ
- 町飛脚・・・庶民が利用
- 大名飛脚・・・大名が利用
- 継飛脚・・・幕府の文書を運ぶ
となって行きました。
そしていよいよ、明治時代になると郵便制度が整うことになるのです。
この時、お手本にしたのは1840年のイギリスの制度でした。
料金前納制で、切手を使ったのもイギリスにならっています。
最初、郵便局は
- 東京
- 大阪
- 京都
の3か所に設置されています。
この時、切手やハガキの制度を作ったのが前島密という人物。
「郵便制度の父」とも呼ばれています。
ちなみに、当初、郵便ポストは黒塗りの角柱型でした。
今のような赤色丸型となったのは明治41年(1908年)だったとされています。
そして近年では、平成19年(2007年)に民営化されました。
郵政記念日に行われる式典は?
郵政記念日には勤続表彰式点などが行われます。
しかし近年は新型コロナウイルスの影響により、式典時代が開催されないことも多いんですよね。
では、この式典ではどんなことをするのか?
過去の式典の内容を見ながらご紹介していきましょう。
郵政記念日中央式典の様子
今日は郵政記念日30年永年勤続表彰もらいました。例年だったら、中央式典に呼ばれるはずだったんだけど今年は仕方ないよね。頑張った自分😊 pic.twitter.com/x7QR5Dlej3
— 山田真樹(masaki yamada) (@masakiyamada3) April 20, 2020
やはり2022年も郵政記念日中央式典は開催されないようですね。
何とも残念な感じでもありますが、仕方ありません。
この式典では何をするのか?というと
- 郵政事業に永年勤続した人
- 郵政事業の発展に貢献した個人や団体
の功労をたたえる式典になっています。
総務大臣が出席し、祝辞を述べたり平成31年からはユニバーサルサービスの維持に貢献した人に「総務大臣表彰」が与えられたりします。
贈られた人は名誉ですね。
通信手段はきっと変わっていく
少し前であれば、手紙で連絡を取り合うということが最もメジャーでした。
しかし、最近ではもっと手軽ですぐに連絡のとりあえる方法が優位になっています。
返事の欲しいことであればすぐに連絡が取れる方が良いことも多いですもんね。
最近では年賀状じまいをしている人もたくさんいます。
メールやSNSも良いところがたくさんありますが、しばらく会ってない人に一筆手紙やハガキを書いてみてはいかがでしょうか?
以上「4月20日の郵政記念日とは?その由来や歴史!永年勤続表彰など式典では何をするの?」をお送りしました。