生活・育児の豆知識

山開きとは?その意味・由来!2022年はいつで山開き前の登山はダメ?山開きの反対語についても

登山しようと思っても、そう言えば山開き前だった・・・。
なんて経験はありませんか?

『初夏』になるとほとんどの山で山開きが行われるので心待ちにしている人も多いことでしょう。

山開きって結局何のためにやるんだったっけ?ということで・・・

今回は、

  • 山開きの意味
  • 山開きの由来
  • 山開き2022年の予定
  • 山開き前の入山
  • 山開きの反対の言葉

などについて詳しくご紹介します。

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山開きって結局何?

山開き 意味 由来 いつ 山開き前

古代より、山は神聖な領域で、神様がいるとされてきました。
一般的に山の名前で「〇〇さん」「〇〇ざん」などと名前のついている山には神様がいるとされています。

一方、「〇〇やま」というのには神様がいないんだとか。
日本は山地が多いのもあって信仰の対象になったのもなんだか頷けます。

山は水の恵みを与えてくれると同時に、災害や事故も起こりやすい場所でした。
神さまのいる神聖な山々は、僧侶や山伏など一部の人にしか入山は許されていませんでした。

それ以外の人が無理に山に入ると天狗にさらわれてしまう、という言い伝えもあったんですね。
しかし、江戸中期以降、各地に山岳信仰の講が作られ、山頂に祀られている神様を拝むための登山が行われるようになったんです。

このことから、一般の人も日数を決めて登山できるとしたんですね。
そこで山の神様にお伺いを立てて、安全祈願をする。

それが山開きという儀式だったんですね。
現在では、このような一面もありますがそれ以上に『その山が安全に登山できる期間なのか?』というのを見極めて行われることが多いのです。

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山開きの意味は?

山開きとは『山の安全を祈願する日』です。
それと同時に、霊山などにその年初めて登山や入山をしても良いですよ、と宣言する日です。

大体、霊山は険しい山が多いので、夏季に集中していますね。
そして『山開き』という言葉には『山に新しい道を作る』という意味もあるんですよ。

なぜ、わざわざ『山開き』というものを設けて、宣言するのでしょうか。
そこには、昔からの風習や信仰が大きく関係してきています。

険しく上ることが難しい山は、昔の人からしてみれば、信仰の対象でした。
女性はもちろん、男性でも何の許可なく山へ入ることは禁止されていたんですね。

先ほどもご紹介したように、山への入山が許可されているのは修行僧や山伏だけ、ということが珍しくもなかったんです。
それもそのはず、山というのは行方不明者を出しやすい場所でした。

登山しに入山し、そのまま行方不明になってしまうということも多かったんですね。
その都度、神隠しにあったとか天狗に連れさらわれた・・・という逸話となって行ったんです。

そもそも、山には神様がいると信じられていましたから、無暗に入山して神様のバチが当たったと考えるのも自然な流れだったのでしょう。
なので山は誰でも通ることができますが、誰もが許可なく入ることのできない特別な場所、と昔の人々の間では位置づけられていたのでしょう。

しかし、信仰心の厚い昔の人たちは、自分たちをいつも見守ってくれている山の神様にお祈りをしたい、と考えるようになります。
そこで一般の人たちも入山できる期間(つまりは自然環境がそこまで苛酷でない時期)を設け、『山開き』という祭典を開いて入山者の安全を願ったんだと思います。

この風習が現代にも残っていて、『山開き』というのは登山者の安全を一番に考えて作られたものだと言えますね。

2022年の山開きはいつ?

山開きは、その山によって時期が決められていることがほとんどです。
雪深い山になると、雪解けを待ってから・・・というところが多いですね。

各自治体などで予定が出ていると思いますので、チェックされてみてはいかがでしょうか?
そう言えば、登山と言えば富士登山が一番有名ですね。

日本一の山を登りたいと思っている人は多いことでしょう。
富士山の山開きはいつなのか?というと少し特殊なのです。

というのも、富士山は登山のコースによって山開きの日にちが違うからです。

<山梨県側>

  • 吉田ルート・・・7月1日

<静岡県側>

  • 富士宮ルート・・・7月10日
  • 御殿場ルート・・・7月10日
  • 須走ルート・・・7月10日

毎年、この辺りの日程になっています。
富士浅間神社で安全祈願をする儀式が行われます。

他にも、開山祭が開かれ、山岳救助隊の出発式や日英親善交流会なども行われます。
最近では、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、イベントは縮小されてもいます。

詳しくは、公式ページに掲載されています。
出発前に確認して下さいね。

山開きする前に山に登っても良いの?

山開きをする前の山も、基本的には登山することができます。
道が閉鎖されていないようなところもありますので、自己判断で登山できるんです。

しかし、山開き前の山というのはデメリットも多くリスクも伴います。
ではどんなデメリットやリスクがあるのか見ていきましょう。

山開き前の登山のリスクとデメリット

山開き前の登山というのは不便なところが多くあります。
まずはリスクから。

山開き前の登山リスクは

  • 山頂などに雪が残っていて危険
  • 予想外の天候不良による危険
  • 山小屋などに人がおらず万が一の場合に対応できない

などです。

登山道が閉鎖されているところもあるので、自分たち以外に登山をするという人がほとんどいないかもしれません。

もし、事故にあったとしても発見してもらえる可能性は極端に低くなるでしょう。
山小屋やトイレなどの施設が閉鎖されていることが多いので、そこに立ち寄ることもできません。

また、山開きシーズン以外に登山しようとすると『登山計画書』を提出しなくてはいけない場合もあります。
プロの登山家などでは雪山に登ったりする人もいますが、その人たちは相当な準備をして登山しています。

あまり登山に慣れていない人が山開き前の登山をするのはとてもリスクが高いので、できるだけ控えた方が良いですね。

なんで山開きを待たなければいけないのか

『山開き』というのは、実は地元の山岳隊の人や警備隊の人たちが準備完了しましたよ、という相図でもあります。
というのも、

  • 登山道整備
  • 山小屋の営業開始
  • (北アルプスなどでは)山岳救助隊の常駐

といったことが関係してくるからです。
地元の山岳隊の人たちは山開き前に登山ルートを実際に上って、補修が必要なら修理したりします。

冬の間に山は思いもよらないところがあれていたりもするものです。
ロープや道など崩れていたり、裂けていたりしないかの確認を行ってくれるんですね。

その上で、安全ならOK。
ダメなら登山道通行止めの判断を行うのです。

これに加えて、登山道の途中にある山小屋などの営業も開始する準備を行います。
富士山など標高の高い山では途中で休憩する場所が必要になりますよね。

ご来光を見ようと思えば、山頂付近の山小屋で泊まるという人も少なくないでしょう。
山小屋が営業中ということになれば、宿泊も食事の提供も可能になります。

1年中山小屋で過ごすということは無理なので、山開きのシーズンだけ人が常駐するということになるんですね。
最後に、山岳警備隊の皆さんです。

登山はどんなに気をつけていても危険が付きまとうものです。
どんなベテランさんでも思いがけないことに遭遇してしまうこともあるでしょう。

こういった時に、山岳救助隊が常駐してくれているということは、安心材料になりますよね。
登山道のパトロールなどを通じて、登山者の安全を見守ってくれている頼もしい存在なのです。

この3つの要素は『山開き』をした山であれば受けることができるメリットです。
登山しても比較的安全な環境が整っているとも言えます。

なので、初心者や山登りに不慣れな人は山開き前の登山は大きなリスクが伴うのです。

山開き前の山に登っても良い

これまで『山開き』前の登山についてなんでダメなのかご紹介してきました。
しかし、山開き前の登山を行う人もいます。

例えば、

  • 雪山登山を楽しみたい人
  • 登山道の危険を自己判断できる人

などは『山開き』前に登山を楽しんでいます。
熟練した登山者さんは『山開き』より早い時期から登山を楽しんでいますよね。

先ほども言ったように、自己判断できるほどのスキルと経験を持っている人であれば入山は絶対にダメ!というわけではないのです。

これだけは絶対にダメ!

山はいつ登っても良い場所です。
季節ごとにそれぞれ違う表情を見せてくれる場所です。

誰がどのタイミングで登山しても責められるものではありません。
しかし、例外があります。

『山開き』前に上ってはいけない山があるのです。
それは

  • 登山道が閉鎖されている山
  • 冬期入山禁止の山
  • 冬期は橋をかけていない山

です。
登山道が閉鎖というのは、登山道に続く林道が何らかの原因で危険な状態になっていることを表しています。

台風などによって土砂崩れが起きているなんて場合もあるのです。
これは破ってしまうと登山禁止に繋がりかねませんので、注意しなくてはいけません。

そして冬期入山禁止を掲げている山です。
雪深い山では良くあることで、登山計画書を提出すれば入山することが可能になるところもあります。

雪山に挑むのであればそれなりの準備が必要でしょうから、初心者の人にはまずさけてもらいたいポイントですね。
そして『橋』です。

冬期になると山に掛かる橋が撤去されているところもあります。
この橋は『山開き』と共にかけなおされますので、それまでは入山禁止と言えるでしょうね。

山開きの反対の言葉はあるの?

山開きがあるのだから、山を閉じる日もあるわけです。
ですが、各山によってその言葉も色々あるようでした。

例えば、富士山なら「山じまい」だそうです。
「吉田の火祭り」という儀式を持って、登山シーズンを終えるのだとか。

他にも「お山じまい法要」や「山納め祭」などを行っているところも少なくないんだそうです。
山開きだから「閉山」かとも思われがちですが、この言葉はどちらかというと鉱山などの終わりを意味する言葉としての印象が強いようです。

登山シーズンの終わりを表す言葉としてはあまり使われないんだそうですよ。

ルールを守って楽しい登山

昔は、神聖な山で修行をするという目的で登られていた山も、最近ではスポーツの一環として登山を行う人も多くなりました。
険しい道のりを越えて山頂からみる景色というのは最高ですよね。

登山する人が増えるということは、それだけルールを守らなければならないということでもあります。
入山禁止の期間に無理矢理登山したり、入山禁止ルートに無理矢理入ったり。

登山はどこを歩くのも自由だという人もいます。
ですが、安全を考えて『禁止』にしているのですから、できるだけそれを守って楽しい登山をして下さいね。

以上「山開きとは?その意味・由来!2022年はいつで山開き前の登山はダメ?山開きの反対語についても」



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