夏になると、お祭りが増え各地で特色のある催し物が開催されますね。
その中でも「ほおずき市」というのも、夏を代表するお祭りの1つです。
ですが、「四万六千日(しまんろくせんにち)」と言えば・・・?
ピン、と来ない人もいるかもしれません。
そこで今回は四万六千日の
- 意味
- 由来
- 功徳日
- ほおずき市の歴史・みどころ
についてご紹介したいと思います。
四万六千日って何でしょう?
四万六千日というのは、お寺の功徳日(くどくにち)の1つです。
功徳日というのは、この日にお寺を参拝すると通常よりより多くのご利益が得られるとされている日です。
お寺によって功徳日は違いますが、浅草寺では月1回、年12回の功徳日を設けています。
浅草寺の功徳日は
- 1月1日(百日)
- 2月28日(九十日)
- 3月4日(百日)
- 4月18日(百日)
- 5月18日(百日)
- 6月18日(四百日)
- 7月10日(四万六千日)
- 8月24日(四千日)
- 9月20日(三百日)
- 10月19日(四百日)
- 11月7日(六千日)
- 12月19日(四千日)
となっています。
()の中はその日数分のご利益を得られるというものですね。
四万六千日はケタ違い
上を見て貰えれば分かるように、7月10日だけご利益が多いですよね。
一年のうちでこの日が一番ご利益を得ることができる日とされているんです。
毎月、浅草寺にお参りできる人ばかりではありませんから、この日に参拝して観音様のご利益を・・・と願う人がたくさんいたんですね。
今のように、交通機関も発達していないでしょうから、遠方から参るとなるとこの日を狙って!とするのも分かるような気がしますね。
ちなみに、四万六千日は126年にあたります。
一生に一度参拝すれば一生分のご利益を得ることができるありがたい日なんですね。
功徳日とは・・・?
そもそもですが、功徳日とは一体なんなのでしょうか?
それは日本人に一番なじみ深い観音様に関係する日なのです。
観音様は正式には観世音菩薩や観自在菩薩と呼ばれます。
人々を厄災から救い出してくれる慈悲深い神様として信仰されています。
そんな観音様のご縁日として平安時代のころから18日とされてきたのです。
縁日と言えば、出店や屋台が並ぶお祭りを思い浮かべる人も多いと思います。
しかし、元々、縁日とはその神社やお寺で供養やお祭りをするという日なのです。
平安時代から観音様を祀っているところでは18日を観音様のための縁日にしようとしていたんですね。
それが室町時代になると「功徳日」などと呼ばれるようになってきたんですね。
功徳日の「功徳」というのは、善い行いを心がけることで神仏からの幸運を授かるということを指しています。
善い行い、善行の中でも最重要とされているのが神社仏閣への参拝です。
なので、昔の人は功徳日にこぞって参拝しようとしたんですね。
四万六千日の由来は?
年数に換算すると126年分のご利益が貰える四万六千日。
どこからこの数字が生み出されてきたのでしょうか?
由来には諸説ありますが、その中でも一番有名(?)なのが、一升です。
お米の1升分を数えてみたところ、米粒が四万六千粒だったそうです。
一升と一生をかけ、一生分のご利益ということで、四万六千日となったとされています。
2022年現在、世界の最高齢(存命中)は119歳だそうです。
126年が一生というのは、あながちウソではありませんね。
ほおずき市の歴史は?
浅草寺で7月9、10日とほおずき市が行われますね。
これは一体いつから始まったのでしょうか?
まずは歴史を紐といていきましょう。
最初は愛宕神社から
ほおずき市というのは、最初は愛宕神社で行われていたものでした。
愛宕神社でも四万六千日の縁日を行い、ほおずきを売る『ほおずき市』が行われていました。
愛宕神社はホムスビノミコトが主祭神だそうです。
この神様は火の神なので、ほおずきの見た目を火の神さまのご利益を重ね合わせていたのかもしれません。
さらにほおずきは薬草として効果があると言われており、大繁盛していたようです。
それは
『ほおずきの実を水で丸のみにすれば、大人は癪(なかなか治らない持病)を切り、子どもは虫気(腹の中に虫がいると思われていた腹痛)を去る』
とされてきていたんですね。
四万六千日の縁日は浅草寺が最初ですが、ほおずき市は愛宕神社が先だったんですね。
とても繁盛していたので、浅草寺でもほおずき市をするようになっていった・・・という感じだそうです。
功徳日は1日だけなはず・・・
浅草寺の四万六千日の縁日は7月9、10日と2日間あります。
ですが、功徳日は10日だけのはず・・・ですよね。
これは江戸時代になると、われ先に参拝しよう、という人が増え、前の日から浅草寺に詰めかける人が多かったようです。
このため境内は9日から大賑わいとなり9日も10日も両日が縁日とされたんだそうです。
浅草寺では四万六千日には赤トウモロコシを売る屋台もあったんだそうです。
赤トウモロコシは落雷除けとして重宝されていたんですね。
しかし、明治初期(1868年ごろ)、赤トウモロコシが不作に見舞われます。
落雷除けとして赤トウモロコシを出すわけにはいかなくなったんですね。
この事から浅草寺では竹ぐしに挟んだ三角形の守護札を授与するようにもなりました。
これは今も四万六千日にある雷除札なんです。
https://mobile.twitter.com/komachihair/status/1281111040852324355
ほおずき市の見どころは?
観光名所としても名高い浅草寺ですが、ほおずき市を楽しみにしている人もいるでしょう。
ほおずき市はどんなことをしていて、どこを見て楽しめば良いのか。
事前にきちんとチェックして参加したいですね。
ほおずき市はフォトジェニックな場所が盛りだくさん!
四万六千日ですから、参拝することが一番の目的です。
折角ほおずき市に行ったのに参拝もしないで帰ってしまったというのはとてももったいない。
浅草寺の境内に入ったら、必ず参拝するようにしましょうね。
ほおずき市は2日間とも9時から22時ごろまで開催されています。
2日間で50~60万人ほど集まりますので混雑は覚悟しておいた方が良いですね。
ほおずき市ではほおずきもそうですが、一緒に風鈴もたくさん売られています。
https://mobile.twitter.com/event_checker/status/1534017319453720576
涼やかで綺麗ですよね。
ほおずきもオレンジに色づいてきているので、とっても鮮やかです。
ほおずき市では何が売られている?
ほおずき市の露店は100店舗以上あると言われています。
ここでは
- 鉢植えのほおずき
- 吊るし鉢のほおずき(風鈴付き)
- ほおずきの果実
- ほおずきの手折りの枝(果実つき)
- ほおずきの実(袋詰め)
などが売られています。
自分はどのタイプのものを買おうか選ぶのも楽しみの1つですね。
売り切れた所から閉店となりますので、買いたいものがある人は早めにお買い求めください。
他にも、出店や屋台があり、お祭りの定番屋台もたくさんありますよ。
たっぷり楽しみたいですね。
浅草寺だけじゃない
ほおずき市は浅草寺だけで行われるものではありません。
他にもほおずき市を開催しているところはありますよ。
あなたの近くの神社仏閣でほおずき市を行っているかどうか。
調べてみて出掛けるのも夏の楽しみの1つとして良いかもしれませんね。
以上「四万六千日とは?その意味・由来や功徳日について解説!ほおずき市の歴史や見どころも」をお送りしました。