大安吉日、という言葉もあるように、その日の良しあしというのを気にするのも日本人の特徴の1つです。
その中の1つ、「鬼宿日」というのがあるのを知っていますか?
『鬼』ってつくからもしかすると注意しなくちゃいけない日?!
なんて思っている人もいるかもしれません。
今回は鬼宿日の
- 意味
- 由来
- 結婚式や入籍、引っ越しへの影響は?
などについて詳しくご紹介したいと思います。
鬼宿日の読み方と意味!由来についても
鬼宿日の読み方は
- きしゅくび
- きしゅくにち
と読みます。
この起源は中国にあり、日本古来物もではありません。
しかし、古くから様々な国の文化を吸収してきた日本。
鬼宿日も中国の風習を真似た(?)ものの1つとなっています。
鬼宿日の意味は?
鬼宿日の意味は
『鬼が宿にいて、外を出歩くことがない。
だから鬼に邪魔されることがなく、何をするにも良い吉日。』
となっています。
『鬼』という言葉は古くからあまり良くないことの厄災のような意味だったので、鬼が宿る日=よくない日というイメージになってしまいがちです。
しかし、その本当の意味はとってもよい吉日となっているのがまた面白いですね。
鬼宿日の由来は?
先ほども言ったように起源は中国にあります。
中国には、「二十八宿」というものがあります。
これは天球を28のエリアに不均等分割したものです。
そもそも、天球というのは地球を中心として恒星や惑星が動くとしている球体です。
天動説が信じられていた頃にできたものなんですね。
そして月が地球の周りを1周する間に通る28の星座を二十八宿としています。
天文学のために用いられてきた二十八宿ですが、中国からインドに伝わることでその性質を少し変えていきます。
というのも、インドでは吉凶を知るために用いられ、その後、しばらくして中国に逆輸入(?)され、「宿曜経(すくようきょう)」として伝わっていきました。
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二十八宿はさらに各方位を守る四神によって区切られることとなります。
それぞれに意味があるので、更に詳しく見ていきましょう。
鬼宿日がいつなのか早く知りたい!という人は下の方まで飛ばして下さいね。
二十八宿のそれぞれの意味は?
四神は「東方青龍・北方玄武・西方白虎・南方朱雀」となっています。
<東方青龍>
東の河川に住み太陽の昇る東方を守ることから金運を呼び込み商売繁盛をもたらしてくれるとされています。
- 角宿(すぼし)・・・婚礼・開店・棟上げなどは吉。葬式は凶。
- 亢宿(あみぼし)・・・結納・婚礼・習い事始めは吉。不動産売却は凶。
- 氏宿(ともぼし)・・・婚礼・新改築・移転などは吉。水に近づくことは凶。
- 房宿(そいぼし)・・・旅行・祝い事全般は吉。訴訟は凶。
- 心宿(なかごぼし)・・・神事・仏事・旅行などは吉。婚礼・出費にまつわることは凶。
- 尾宿(あしたれぼし)・・・旅行・婚礼・移転などは吉。葬祭・布の裁断は凶。
- 箕宿(みぼし)・・・契約・種まき・水路構築は吉。婚礼・葬式は凶。
<北方玄武>
北の大地にある大きな山で逆風の立てとなり、繁栄と長寿をもたらすとされている玄武。
力強く運を切りひらいて繁栄するといわれています。
- 斗宿(ひつきぼし)・・・婚礼・不動産売買などは吉。土掘は大吉。
- 牛宿(いなみぼし)・・・旅行・移転・金銭に関することなど全てにおいて吉。
- 女宿(うるきぼし)・・・稽古始め・お披露目に吉。婚礼・訴訟・葬式は吉。
- 虚宿(とみてぼし)・・・習い事始め・学問始めに吉。婚礼・建築・葬式は凶。相談事は大凶。
- 危宿(うみやめぼし)・・・レジャー・壁塗り・出張などは吉。登山・高所作業・衣類の裁断は凶。何事も身長差が必要な日。
- 室宿(はついぼし)・・・婚礼・神仏祭祀などは吉。葬式・遠出は凶。
- 壁宿(なまめぼし)・・・婚礼・新築・契約・改修・葬式は吉。
<西方白虎>
太陽の沈む西を守る後門の守護神。
にらみを利かせて邪気を遠ざけ、幸せを呼び込むとされています。
中国では虎は百獣の王と伝えられ、虎が500年生き抜くと霊力を得て白狐になるとされています。
- 奎宿(とかきぼし)・・・婚礼・棟上げ・井戸掘り・祭事などは吉。開店・新規・訴訟・交渉は凶。
- 婁宿(たたらぼし)・・・契約・旅行・婚礼の相談は吉。改革・訴訟は凶。衣類を裁断すると寿命がのびる。
- 胃宿(えきえぼし)・・・開店・移転などは吉。葬式、衣類裁断は凶。
- 昴宿(すばるぼし)・・・祝い事・新規開店・神仏祈願などは吉。家の増改築・争いごと・衣類裁断は凶。
- 畢宿(あめふりぼし)・・・婚礼・神事・契約・棟上げは吉。仕入・投資・返済出費は凶。
- 觜宿(とろきぼし)・・・入学・転居・神仏祭祀などは吉。開店・新規事業は凶。投資をすると家財を失う。
- 参宿(からすきぼし)・・・旅行・販売・仕入・開業などは吉。転居・新しいこと・賭けごとは凶。
<南方朱雀>
5色の羽を持ち、日を操る不死鳥が朱雀です。
大きな翼で降りかかる災いや悪霊を追い払い、幸福と家族繁栄をもたらします。
人気運にも関係するので、恋愛成就というご利益もあると言われています。
- 井宿(ちちりぼし)・・・婚礼・神事・建築・不動産売買などは吉。葬式・争いごと・治療開始は凶。人に施した福が戻ってくる日。
- 鬼宿(たまおのぼし)・・・二十八宿の中で最上の吉日。式典・一般的な祝い事が吉。ただし婚礼は凶。
- 柳宿(ぬりこぼし)・・・物事を断るのに吉。婚礼・新規事業・葬式は凶。
- 星宿(ほとほりぼし)・・・改築・療養始め・運転始めなどに吉。婚礼・祝い事。葬式は凶。
- 張宿(ちりこぼし)・・・新築・就職・婚礼・開業は吉。種まきは大吉。樹木を切る・衣類裁断は凶。
- 翼宿(たすきぼし)・・・旅行・出張・建築・土木などは吉。婚礼すると離婚する。祝い事・祭りごとは凶。何事も控えめにする。
- 軫宿(みつかけぼし)・・・地鎮祭・落成式・祝い事などに吉。旅行は凶。衣類裁断すると火の難に遭う。
2022年の鬼宿日はいつ?
鬼が宿にいるので何をしても邪魔されずにうまくいく日。
しかも、二十八宿の中で最上の吉日です。
なぜ、こんなにも鬼宿日が吉日となっているのか?というとお釈迦さまが生まれた日が鬼宿日だという説があります。
お釈迦様のお誕生日は旧暦の4月8日です。
日本ではこの4月8日を新暦にそのままあてて、4月8日に花祭りなどが行われています。
しかし、インドでは旧暦の4月15日に生まれたと言われています。
旧暦では1カ月は28日ですので、4月15日の鬼宿日は28日後(旧暦で1カ月後)に再び巡ってくるとなっています。
このため、毎月15日が鬼宿日として定着していったのです。
しかし、新暦では1カ月は30日、もしくは31日となっています。
なので、1カ月のこの日が必ず鬼宿日となるわけではないのですね。
では2022年の鬼宿日を見てみましょう。
2022年の鬼宿日カレンダー
2月4日(金)
3月4日(金)
4月1日(金)
4月29日(金)
5月27日(金)
6月24日(金)
7月22日(金)
8月19日(金)
9月16日(金)
10月14日(金)
11月11日(金)
12月9日(金)
28日周期なので、2022年は金曜日となっているんですね。
この日は何をやっても大丈夫!という日なので、少し心にとめておいてみてはいかがでしょうか?
ちょっとまって!鬼宿日でもこれだけはダメ!
新しい財布を使い始めるのも、宝くじを買うのもOKな鬼宿日。
引っ越しにも運が開けると言われています。
なので、鬼宿日を選んで引っ越しをする人も多いんですよね。
そんな鬼宿日、結婚や入籍、結納など婚礼関係だけはNGなのです。
でも、上で紹介したように、鬼宿日をカテゴリー分けしている朱雀は婚礼に関するご利益があるって書いてるし。
鬼宿日は最上の吉日。
こんなにも婚礼に向いている日はないと思います。
ですが、これは鬼宿日だからこそ、婚礼関係がNGになってしまっているんですよね。
鬼宿日だからこそ婚礼関係は控えた方が良い理由
鬼宿日というのは鬼が宿にいる日です。
「宿」というのは「家」という意味にも考えることができます。
結婚は、昔であればあるほど家どおしの結びつきになり、婚礼というのはお嫁さんが家に入ることを表します。
こうなると鬼が家の中にいる日に嫁入りをする。
すると鬼と嫁が鉢合わせしてしまう、ということになってしまうのですね。
まあこれは1つの例で、科学的根拠はなく迷信と言われています。
六曜などと一緒なので気になる人はこの日を避け、そうでない人は何も気にせずで良いのではないでしょうか?
組み合わせると更に強く?
二十八宿の中で最上の吉日である鬼宿日。
六曜の吉日「大安」などと重なると更に良い運気に恵まれるとされています。
そこで今回は「一粒万倍日」との組み合わせをご紹介したいと思います。
一粒万倍日というのは古代中国の宣明暦で使われていたという記述があります。
由来は訳者不詳の「大方便仏報恩経(だいほうべんぶつほうおんぎょう)」から来ているとされています。
この中に、「世間の利を求むるは、田を耕すものに先んずるはなし。一を種えて万倍す。一粒の籾が実って稲穂になると万倍にもなる。」という言葉があります。
つまり小さなものでも大切にすることで何万倍の収穫が得られることもある、という意味なんですね。
何を始めるにも大きなターンオーバーが見込めるという日で、この日に宝くじを買うとい人もいるでしょう。
2022年に鬼宿日と重なるのは
- 4月29日
- 5月27日
- 9月16日
の3日です。
気をつけなくてはいけないのは一粒万倍日というのは何かを始めると大きく返ってくることが期待できる日、ということです。
借金をしてしまうと、大きく損をしてしまうかもしれないという危険を含んでいる日でもあるのです。
ぜひ気をつけて良い運気を取り入れるようにして下さいね。
以上「2022年の鬼宿日はいつ?その意味や由来!結婚式や入籍・結納や引っ越しへの影響は?」をお送りしました。