2014年11月28日。俳優の菅原文太さんがおなくなりになりました。
そして、否応なしに思い出されるのが2014年11月10日の高倉健さんの逝去。
この二人の相次いでの訃報は、日本中に悲しみ広げるものでした・・・。
昭和映画において、本当に代表的な俳優と言える二人ですがが、以外にもその接点は少ない模様。
また、ある時期からのこの二人の活動はずいぶんと異なる道を歩んでいるようです。
そこで、この記事では
をお送りします。
菅原文太と高倉健の共演作品
そもそもなんですが・・・。
高倉健と菅原文太のお二人が映画で共演をしたことってあるんでしょうか?
答えは「あります」!
共演作として名前が上がっている映画作品は、この2つ。
- 1967年「網走番外地 吹雪の斗争」
- 1975年「神戸国際ギャング」
どちらもお二人としては初期の作品ですね。
若かりし頃とはいえ、このお二人が並んでいるなんて豪華な作品です。
ただ、二人のキャラクターが強すぎたのか、二人の共演作品がシリーズ化展開されることなどはありませんでした。
実は他にも
- 関東緋桜一家
- 博奕打ち外伝
- 最後の特攻隊
- 日本ダービー勝負
- 懲役三兄弟
- 日本暗殺秘録
- 博徒列伝
- ごろつき
などいくつかの作品での共演しているとのことです。
ただ、二人がズバリ並んだ作品というのは、やはり先にあげていた2作品のようですね。
菅原文太と高倉健に不仲説?共演NGとの噂は本当か?
そういう背景があるからかもしれませんが、菅原文太と高倉健が不仲であるとする説が流れたことがたびたびあります。
お二人とも80代と同世代。
確かに、同年代の大スター同士となれば、お互いをライバル視する場合もあるでしょう。
実は最近では、高倉健の逝去に際して、菅原文太からのコメントがなかったことも取り上げられました。
そして、「やはり不仲だったんだ・・・」と。
しかし、今回の訃報からも分かるように、文太さんもまた体調を崩しておられたんですね・・・。
そのような状況だったとは、思いもかけませんでした。
12月7日に埼玉県内で公演を予定されていたそうですが、11月21日に体調不良を理由に中止に。
ギリギリまで舞台に立つことを予定されていたんですね・・・。
実際の関係は?
そして、実際に二人の関係がどうか?ですが、特に二人が不仲だったとか何らかの確執があったなどと裏づけるものはありません。
また、共演NGだったとする証拠もありません。
単純に、お二人とも主演を勤める大スターなので単純に共演する機会がなかったということでしょうね。
ライバル意識はあったのか?
ただ、同年代ということもあって、少なくとも菅原文太に高倉健に対するライバル意識はあったような気がします。
例えば、こんな発言があるんですね。
生放送で歌を菅原文太が歌を歌った後のインタビューにて。
歌は下手だけど健さんよりはましだな
と発言。
これって
- 実は仲がいい
- ライバル意識がポロッと出ちゃった
のどちらかだと思うんです。
ただ、映画とか演技について語る流れじゃないですからね。
そこで高倉健の名前が出るあたり、実は案外、気心の知れた仲だったのでは?なんて風にも思います。
また、菅原文太さんが
高倉健のおかげで「仁義なき戦い」の仕事をもらえた
と言っていたなんて情報もあります。
※真偽はリサーチ中
それらを考えると、やはり不仲ということはなかったと思われます。
二人の「幸せの黄色いハンカチ」
そして、少し話はずれるかもしれませんが、実はこのお二人。
どちらも「幸せの黄色いハンカチ」を演じておられるんですよね。
まず、映画「幸せの黄色いハンカチ」。
高倉健の代表作の一つである1977年の映画です。
そして実は1982年に同映画の監督である山田洋次の手でテレビドラマ化されているんです。
その主演が・・・菅原文太。
もしも・・・本当に二人が不仲だったら、これはあり得ない話だと思いませんか?
絶対に二人が比較されるのは目に見えていますから。
繰り返しになりますが、こんな点から、やはりライバルではあっても確執はなかった!という風に思いたいところです。
近年のお二人の活動が対照的!
そもそもお二人というと、いわゆる任侠映画ブームが終わった後に、違う路線を歩み始めました。
例えば、高倉健が人間臭さや温かみを感じさせる作品への出演を増やしたのに対して、菅原文太はコミカル路線へ。
その代表が「トラック野郎シリーズ」ですね。
CM出演などもお二人では姿勢が対照的だったと思います。
結果的に菅原文太の「遺作」とも言えるこのCM。
これと同じテイストのCMに高倉健が出ることは考えにくいですよね・・・。
>> 高倉健の遺作の映画「あなたへ」。感動のあらすじ。
また、高倉健というと「生涯、映画俳優」だったわけですが、菅原文太は
- ナレーター
- 声優(アニメ、ゲーム)
などの仕事もされていました。
有名ドコロで言うと、「千と千尋の神隠し」の釜じい。
あれが菅原文太なんですよね。
高倉健は一生、「高倉健」という人物像を貫き続けた。
そして、菅原文太はコミカルな部分や親しみのある部分も僕達に見せてくれた。
そんな気がします。
そして、そんなお二人の足跡を振り返ると、再び僕らが失ったものの大きさを感じてしまうのでした・・・。
以上、菅原文太と高倉健の共演作品!二人の黄色いハンカチは不仲を否定する証拠?をお送りしました。