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映画「母との約束、250通の手紙」のキャストやあらすじ!結末までネタバレ

2020年公開の映画「母との約束、250通の手紙」。
フランスのセザール賞で4部門にノミネートされた作品です。

原題は「La promesse de l'aube」で直訳すると「母との約束」。
しかし、邦題のサブタイトルにある通り、「母からの250通の手紙」の秘密とそこに込められた親子の絆を描く重厚な作品です。

この記事では、

  • 映画「母との約束、250通の手紙」のあらすじ・ストーリー
  • 映画のキャストや監督・原作者について
  • 「母との約束、250通の手紙」のラストをネタバレ!

という角度から作品に迫っていきます。

映画「母との約束、250通の手紙」のあらすじ・ストーリー

まずは、作品の「あらすじ」をご紹介します。

一人息子のロマンと、ロマンの母でシングルマザーのニーナ
彼女はいつか彼が偉大な作家になると信じてやまない。
そんな母からの強い愛情、期待、重圧を感じながら、その期待に答えようと努力を惜しまない息子。

戦争や生死をさまよう病気にかかっても、その約束を果たそうと彼は奮闘する。
また、母も彼がどんな状況下にいようと手紙を書くことをやめず、ずっと息子の背中を押し、励まし続ける。
二人は様々な困難を親子の強い絆や愛情で乗り越え、ロマンはとうとう作家として小説デビューを果たす。

しかし、作家デビュー後も母からの手紙は止まらず…

 

本作品の監督は、エリック・バルビエ監督。
1960年生まれ、フランス出身の脚本家/監督です。
91年に映画「赤と黒の接吻」長編デビュー果たした後、

  • 08年に映画「蛇男」
  • 14年に映画「ラスト・ダイヤモンド 華麗なる罠」

など様々な作品を手掛けています。

では、続いて彼が本作品のためにキャスティングした顔ぶれを見ていきましょう。

映画「母との約束、250通の手紙」のキャスト

ピエール・ニネ(ロマン役)

1989年生まれ、フランス出身の俳優/監督。
父は映画監督(フランソワ・ニネ)、母は造形作家の芸術一家に生まれる。

11歳で初舞台、21歳にはフランス最高峰の国立劇場『コメディー・フランセーズにて史上最年少で準座員となる。
2006年にテレビドラマの長編デビュー。

2014年には映画「イヴ・サンローラン」で主演のイヴ・サンローラン役を演じ、『セザール最優秀男優賞』を受賞。
俳優以外にも、脚本家や監督としてマルチに活躍している。

予告編よりこちらの映像を見てもらったらよく分かりますが、相当イケメンです。

シャルロット・ゲンズブール(ロマンの母、ニーナ役):

1971年生まれ、フランス出身の女優/歌手。
父は歌手(セルジュ・ゲンズブール)、母が女優(ジェーン・バーキン)という芸能一家に生まれる。

幼い時から映画業界に触れ、11歳の時に映画「残火」でデビュー。
1985年には映画「なまいきシャルロット」でセザール賞の『有望若手女優賞』を受賞。
2009年には映画「アンチクライスト」で『カンヌ国際映画女優賞』を受賞。

女優業並び、アーティスト、ファッションやコスメのプロデュースなど多方面で活躍している。

ディディエ・ブルドン(アレックス役)

1959年生まれ、アルジェリア出身の俳優/映画監督/脚本家。
1990年代にコメディグループ「レザンコニュ」の一員として人気を博す。

その後も96年『ザ・マシーン 私の中の殺人者』、04年『時花避ける騎士道、05年『マダムと奇人と殺人と』、07年『プロヴァンスの贈りもの』など数々の作品に出演。
その他にも、演劇界でも活躍中。

ジャン=ピエール・ダルッサン(ザレンバ役):

1953年生まれ、フランス出身の俳優。
コンセルヴァトワール国立演劇劇団で演技を学び、その後舞台での経験を経て映画界へ。
フランスの『セザール映画賞』に5回もノミネートされた経験があり、97年には映画「家族の気分」で『セザール賞最優秀助演男優賞』に輝いた。

キャサリン・マコーマック(レスリー役):

1972年生まれ、イギリス出身の女優。
オックスフォード演技学校にて演技を学ぶ。
1995年に映画「ブレイブハート」でデビューと初主演を果たす。

映画界での活躍に加え、「人形の家」や「ある貴婦人の肖像」などの舞台でも数々活躍している。

映画「母との約束、250通の手紙」を観る前に知っておきたい2つのこと

その1:フランスの天才作家ロマン・ガリの実話がもとになっている

ロマン・ガリが出版したベストセラー自伝小説「夜明けの約束」をもとに映画化されている。

ロマン・ガリ:

1914年-1980年に実在したフランスの天才作家
生まれはロシアだが、14歳の頃に母と二人でフランスのニースへ移住。その後、国籍をフランスへと帰化。

第二次世界大戦後はフランスの外務省に勤務し、ブルガリア・アメリカ・スイス各国の大使館参事官やロサンゼルスの駐在領事として務める。
1945年−1980年まで作家として活動し、フランスでもっとも権威のある文学賞の1つ『ゴングール賞』を2度も受賞している。

映画女優のジーン・セバーグと結婚し、映画監督としても活躍した。

その2:キャスト陣が豪華

フランスの2大俳優のピエール・ニネとシャルロット・ゲンズブールが主演の親子役を務める。
また、その他出演のディディエ・ブルドン、ジャン=ピエール・ダルッサン等俳優陣も数々の有名な作品に出演しており、実力派が集まった映画になる。

ストーリーの大事なポイント&見所

過剰な愛、そして重圧

ロマンの母、ニーナはシングルマザー
大切な一人息子の将来に全てを捧げて、「いつかこの子は立派な軍人になり、その後大作家になる」と信じてやまない。

そして、そんな彼女の息子ロマンも「母のためにも夢を叶えよう」と過剰な愛や重圧に耐えながらも必死に夢を叶えるべく努力を積み重ねていく。

母一人、子一人の二人三脚

母一人の夢でもなく、子一人の夢でもない。
親子二人、二人三脚でいつかの夢を追いかけていく。
戦争中でも、生死をさまよう時でも二人は夢を追いかけた。

母と子の絆

どんな状況下であろうと、互いの存在だけを頼りにし、母は息子を信じ、息子は母との約束を守ろうと試みた。
絆とは何だろうか、愛情とは何だろうか。

二人はどうしてそこまでお互いを強く信じ、行動したのか。

母が息子に伝えたかったこととは

戦争下にいようと、病で苦しもうと、ニーナはずっとロマンへの手紙をずっとずっと送り続けた。
しかし、息子が小説になった後は喜ぶ様子はなく、ただただ手紙を送り続けた。
そして、その数は250通にもおよんだ。

果たして、彼女は一体何を伝えたかったのか。
彼女が250通の手紙に秘めた想いとは?

「母との約束、250通の手紙」のラストをネタバレ

映画自体は2020年に公開のため、まだ映画本編の結末はまだわかりません。
しかし、こちらの映画の原作にあたる小説「夜明けの約束」では、このような結末が待ち受けていました

★ここからネタバレになりますから注意して下さい★

母と一緒に目標としてきた『軍人として成功すること、そして作家としてデビューすること』という2つの大きな夢を実現したロマン。

しかし、その夢を果たしてもまだなお、母から送られてくる激励の手紙。
そしてついに、戦争が終わったことをきっかけにロマンは母がいるニースへと戻ります。

しかし、そこで待ち受けていたのは『母の死』でした…。

病気や老いを重ねていたニーナは、ロマンの帰国の約3年以上も前に亡くなっていたのです。
しかし、息子との夢を叶えるべく彼女は生前たくさんの手紙を書き残し、それらを彼女の友人に息子のロマンへ送るように託していたのです。

その後は、様々な苦しみを乗り越え小説家として名を馳せます。

しかし、母の死から月日が経った1980年に、彼も母を追うようにして自ら命を絶ってしまいます。

まとめ

親子の深い愛情や絆を描いた美しい作品でもあり、戦争や死、たくさんの苦しい現実に目を向けなければいけない作品でもあり、幸せとは何なのか、愛情とは何なのか、そして夢とはなんなのか。

戦時中や生死をさまよう病気、明日がくるのかという恐怖・・・。

時代や背景は全然違いますが、他人事とは思いにくいそんなストーリー展開で、見ていて苦しみもありますが、今日や明日をどう生きようか、また、家族や友達の大切さを再確認できる作品でもあると思います。



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