「線維筋痛症」という名前を聞いたことは少ないかと思います。
一体どんな病気で、どんな症状があるのか?
世界の歌姫、レデイ・ガガが休業してしまうほどの病気とは初期症状などはどうなっているのでしょう。
そこで今回は、
線維筋痛症って一体どんな病気?
「線維筋痛症(せんいきんつうしょう)」という病気は、中枢神経の異常によって引き起こされる病気です。
中枢神経に異常が起こることで、痛みが増幅させ全身に痛みが広がっていく病気なんだとか。
しかもこの痛み、「関節や周囲の骨が痛む」というもので、リウマチの症状とも良く似ているんですね。
リウマチと最も違うのは関節などの腫れが見られないことで、このため発見がしにくいという一面を持っているのです。
全身を慢性的に激しい痛みが襲い、その期間は長期にわたります。
命にかかわる病気ではなく、線維筋痛症のために命を落とすことはないんだとか。
しかし、特効薬というものはまだ見つかっておらず、この痛みがあるからこの薬を飲むという対症療法がメインになってきます。
想像しただけで気が遠くなりますね。
ですが、この「線維筋痛症」。
完治は可能な病気とのこと!
これはうれしい情報ですね。
完治の可能性があるのとないのとでは、気の持ちようも変わってきます。
もう少し詳しく「線維筋痛症」をみていきましょう。
併発しやすい病気がある
線維筋痛症は、併発しやすい病気があります。
それは「他のリウマチ性疾患」です。
リウマチと一口に言っても様々な種類があり、
- 関節リウマチ
- シェーグレン症候群
- 膠原病
などがあります。
症状も似ていることから併発しやすくなっているんですね。
リウマチ以外にも実は併発しやすい病気があります。
それは、心身性の症状です。
慢性的に続く全身の痛みに悩まされ、しかも周囲からの理解がほとんど得られない、となると落ち込んでしまったりストレスに感じてしまったりすることが多くなります。
そうなると、ヒステリックになってしまったり極度に落ち込んでしまったりもするんですね。
こうしたことから心身性の病気を併発してしまいやすいのです。
初期症状はここを見落とすな!
線維筋痛症には、初期症状があります。
それは
- 不眠
- 全身の痛みやこわばり
- 便秘や下痢
- ひどい手足のしびれ
です。
これらの症状があわせて出ている場合は線維筋痛症が疑われるんです。
普段から強いストレスを感じていたり、最近事故にあったという場合には、この症状が出やすくなっていますので注意が必要ですね。
他の症状は何がある?
では、他にもどんな症状があるのか見てみましょう。
代表的な症状としては
- 全身や広範囲の痛み
- 気候やストレスなどにより痛みが変化する
- 睡眠障害
- 疲労感
- 抑うつ感
- 不安感
- 頭痛
- 目や口の渇き
- 頻尿、膀胱炎
- 生理不順
- 耳鳴り
などです。
本当に千差万別で必ずこの症状がでる!というものはほとんどありません。
痛みのレベルも個人差があり、判断の難しい病気なんです。
線維筋痛症の検査はどうなってるの?
この線維筋痛症は、原因はいまだ不明です。
このため、検査できる機器というのは存在しません。
そこで診断としては、アメリカのリウマチ学会の診断基準を参考にしている場合があるのです。
そのガイドラインは
- 過去一週間で痛みを感じた部分の箇所をチェック
- 疲れのとれにくさ
- 時間や場所の忘れやすさ
- しびれやめまい、口内炎などがあるか
といったところになります。
このチェックを点数化し、5つのステージに分かれて治療を進めていくことになるのです。
何科を受診すればいいの?
もし、全身に慢性的な痛みが続いているのであれば、「リウマチ科」に行くのが一番確実です。
他にも
- 内科
- 心療内科
- 整形外科
でも診察しているところもあります。
あなたの行きやすい病院を選ぶというのも一番いいかもしれませんね。
線維筋痛症の治療方法は?
では、診断されたらどんな治療方法がされるのか見ていきましょう。
ステージⅠの場合
最も初期症状で、日常生活を問題なく過ごすことができます。
しかし痛みは日によって違い、痛みより身体のこわばりを感じると言う人もいるはずです。
この時には薬の量も多くなく、運動療法などの治療もあわせて行われることが多いのです。
ウォーキングやヨガなどに効果が認められています。
あわせて、ライフスタイルの確認や見直しをすると症状が改善されたという例もあります。
ステージⅡの場合
ここでは、足の先、手の先まで痛みを感いるようになっています。
不眠を訴えている人も出てきたり、精神的不安を抱えている人も多いです。
ここでは、
- 抗うつ剤
- 睡眠導入剤
- 精神安定剤
などを投与される人もいるはずです。
また個人差などがありますが、マッサージや指圧などを行うことで楽になる人もいます。
ステージⅢ~Ⅳの場合
ここまで来ると、全身の痛みがまし、日常生活にも支障をきたすようになってきます。
寝たきり状態になってしまう人も多いでしょう。
ささいなことでも痛みを感じてしまい、とても辛いです。
温度変化による体調の変化も見られます。
そこで、
- 抗炎症剤
- 神経障害性疼痛治療薬
などが投与されます。
この辺りになると本当に患者の症状によって多面的な治療を行っていきますので、これだ!という1つの方法はないのです。
ステージⅤの場合
全身の痛みに加え、目や口の乾燥・直腸などへの感染症があわせて起こることもあります。
ここまで症状が進むのは、線維筋痛症患者全体の6%程度です。
日常生活は全く不可能になり、要介護状態になります。
線維筋痛症を軽減していくには・・・
明らかな治療方法がありませんが、日々の心がけで実は痛みがやわらぐかもしれないのです。
その対処方法をご紹介します。
対処①「症状には波がある」
線維筋痛症には、特効薬がありません。
痛みだしたら薬を飲めば痛みがなくなるということはほとんどないのです。
薬を飲まなくても痛まない日もありますし、何もできないほど痛む日もあります。
まずはそのことを理解し、気楽に考えることです。
強いストレスが症状を悪化させることは分かっています。
少しでもストレスをため込まないようにして、軽減させていきたいですね。
対処②「精神的な治療も考えてみる」
線維筋痛症は、精神的な病気が併発することもあります。
患者の30~50%はうつ病を併発していて、重症になりやすい病気でもあります。
気分の落ち込みは、うつ病を改善することで防ぐこともできます。
痛みと共に、落ち込みを感じている場合はお医者さんに相談しましょう。
対処③「身体を冷やさない」
線維筋痛症は、冷えると痛みが増幅する場合があります。
特に冬は痛みを感じやすく、できるだけ身体を冷やさない工夫をしましょう。
冷え性だと言う人は、身体を温める漢方などを処方してもらうのもいいかもしれません。
薬の飲み合わせなどもありますので、自分で勝手に判断せずお医者さまに相談して飲むようにしましょう。
身体を温めることで、睡眠の質も上がります。
睡眠をしっかりとるというのはとても大切です。
頑張り過ぎない!が一番早く治す方法です
線維筋痛症は、40~60代の女性がかかりやすい病気です。
女性芸能人も経験した線維筋痛症につきましては、こちらの記事でどうぞ。
この年代の女性は、育児、家事、介護、仕事を掛け持ちしている女性が多く、とっても頑張っている人が多いのです。
オーバーワークが原因となって、ストレスになり線維筋痛症を発症している可能性もあるのです。
「痛み⇒寝れない⇒ストレス⇒症状悪化」という負のスパイラルを抜け出すためにも痛みを感じたらまずは病院に行ってみましょう。
以上「線維筋痛症とは治る病気?初期症状や治療法・薬などガイドライン」をお送りしました。
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