お正月に飾りつけたお正月飾りは、いつ片付けたら良いのでしょうか?
どうやって処分するんだろう?
左義長、どんと焼きって何だろう?
いろいろ悩まれる方、疑問に思う方も多いかと思います。
ここでは、そんな悩みや疑問を解決するために
などをご説明します!
門松・しめ縄・破魔矢・鏡餅などのお正月飾りの片付け・処分方法!
お正月には一年の幸福を授けに歳神様が各家に訪れるといわれています。
その歳神様をお迎えするために、門松・しめ縄・破魔矢・鏡餅などのお正月飾りを飾ります。
お正月飾りには、それぞれ意味や願いが込められています。
片づけ方や処分方法をご説明する前に、それぞれの意味や込められた願いなどを少しご紹介しますね。
門松は、歳神様の依り代とされています。
また、歳神様が迷わず家に訪れるための目印にもなるといいます。
歳神様に「神聖な場所です」と伝える意味とともに、不浄なものが入ってこないためのおまじないの意味が込められています。
破魔矢は、破魔弓(はまゆみ)につがえて放つ矢のことです。
この破魔矢は、平安時代1月17日に行われていた弓の儀式「射礼(じゃらい)」に由来しています。
現在では、お正月に神社で縁起物として授与されている矢のことで、「悪魔をはらい幸運を射止めるもの」とされています。
藁(わら)や縄で「はま」と呼ばれる的を作り、その「はま」転がして射抜く正月遊びがありました。
その後、弓矢を飾りつけ縁起物として、正月に男児への贈り物とされました。
もともと「はま」は「浜」とされていました。
いつしか、「破魔」という字をあて「魔を破る」という意味が込められて縁起物となりました。
ほかにも、新築の家の棟上式(むねあげしき)のときに鬼門に向けてこの破魔弓・破魔矢を立てる習慣もあります。
鏡餅には、歳神様がご鎮座されると考えられています。
ご鎮座された餅に、歳神様の御魂(みたま)が宿ります。
鏡開きでは、歳神様の御魂を身体に取り入れることを目的に、幸福や健康を願って食します。
お正月飾りの片付け・処分方法!(その1)いつ処分する?
たくさんの幸福と健康を授けてくださるありがたい歳神様。
ずっと家にいてもらえると1年中いい事がたくさん起こって幸せに過ごせそうですよね!
しかし、ずっと家にいてもらうと、失礼なことをしてしまうこともあるかも知れません。
万が一、失礼なことをして歳神様のご機嫌を損ねてしまったら、災いが襲いかかってくるともいわれていました。
そのため、お正月飾りを外し、お帰りいただく儀式が行われることになります。
歳神様のご機嫌を損ねることなく、いつどのようにお正月飾りを処分すれば良いのでしょうか?
松の内の期間中は、歳神様も家にいらっしゃると考えられています。
松の内は、一般的に元日から1月7日とされています。
1月6日の夜~7日の早朝にお正月飾りを外すのが良いでしょう。
地域によっては、1月15日まで松の内のところがあります。
その場合は、1月14日の夜~15日の早朝に外しましょう。
松の内の期間が地域によって違うのは、次のような理由が考えられています。
もともと松の内は1月15日まで、鏡開きは1月20日が一般的でした。
しかし、徳川3代将軍家光が4月20日に亡くなり、月命日にあたる1月20日の鏡開きは1月11日へと変更されました。
それに伴い、松の内の期間中に鏡開きをするのはよろしくないとのことで松の内が1月7日に早められたそうです。
また、1657(明暦3)年の1月18日~20日にかけて大火事が起こりました。
「振袖火事」とも呼ばれる「明暦(めいれき)の大火(たいか)」です。
その大火事を教訓に、松など燃えやすいものは早めに片づけるよう御触れが出されたそうです。
そうした変更の御触れが、全国に行き届かなかったため、松の内の期間が地域によって違うといわれています。
外したお正月飾りは、小正月の火祭り(左義長・どんと焼きなど)で焚きあげます。
その煙とともに歳神様が天にお帰りになるといわれています。
火祭りまで日数がある場合は、紙袋などに丁寧にまとめて、部屋の下座にならない場所に大切に保管しておきましょう。
お正月飾りの片付け・処分方法!(その2)火祭り「左義長」「どんと焼き」の意味とは?
小正月の火祭りは、多くの地域では1月14日の夜、または15日に行われます。
九州などでは、1月7日などに行われるところも多くあります。
以前、1月15日は成人の日だったので祝日でした。
しかし、成人の日が1月の第2日曜日に変更されたため、火祭りもそれに合わせて変更された地域もあるようです。
この火祭りは、平安時代1月15日と18日に宮中で行われていた悪魔払いの行事が由来とされています。
青竹をたばねて立て、それに扇子や短冊、天皇の書き初めなどを結び、陰陽師らが歌いはやしながら焼きました。
民間では、竹を円錐(えんすい)形などに組み立て、正月飾りや書き初めなどを持ち寄って焼きました。
地域によっては、木や藁(わら)で小屋を作りその中で子どもたちが飲食をし、そのあと小屋を燃やすところがあります。
火祭りの火にあたると、さまざまなご利益があるようです!
- 若返る
- この火で餅や団子を焼いて食べると一年中病気をしない
また、燃えさしの木片は虫除けになる、火除けになるともいわれています。
灰を体に塗ると病気をしないともいわれています。
書き初めの燃えさしが空高く舞い上がるほど書道が上達するというのも有名ですね。
中心に立てた竹などの倒れる方角で、一年間の豊凶を占うところもあるようです。
この火祭りは、「左義長」「どんと焼き」「鬼火」など地域によってさまざまな名前で呼ばれています。
意味や由来など、少し見てみましょう☆
近畿・北陸・東海地方に多い名称が「左義長」です。
平安時代に宮中では、1月15日と18日に青竹を立てて正月飾りを燃やす儀式が行われていました。
その祭りを「さぎちょう」といい、「三毬杖」「三鞠打」と書いていたことが由来となります。
全国的に多い名称は「どんと焼き・とんど焼き」です。
「どんど」「とんど」などの語源は、燃える火を周囲の人々がはやす「はやしことば」といわれています。
「どんどん燃えろ」との意味ですね。
九州の西側では、「鬼火」と呼ばれ、福岡県を中心とする北部では、「ホッケンギョウ」と呼ばれています。
7日に行うところが多いようです。
もともとは「鬼」を追い払う行事だといいます。
「ホッケンギョウ」は左義長のときの「はやしことば」に由来しています。
ちなみに、東日本ではサイノカミ・サイトウなどと呼ばれているそうです。
お正月飾りの片付け・処分方法!(その3)一般ゴミに出してもいいの?
左義長やどんと焼きなどの火祭りで焚きあげ、その煙とともに歳神様は天にお帰りになられます。
なので、お正月飾りは火祭りで処分するのが最適です。
しかし、左義長やどんと焼きなどが行われない場合や、行けない場合もあるかも知れません。
そんなときは、一般ゴミに出しても問題ないとのことです。
気持ち的に進まない…ということでしたら、塩やお酒をふりかけ清めてから一般ゴミに出すと安心ですね。
お正月飾りには歳神様が宿られていましたが、感謝の気持ちを込めて丁寧に処分すれば大丈夫です☆
お正月飾りを処分するときに一番大切なこと!
一般的に、1月7日にお正月飾りを外し、15日の火祭りで焚きあげます。
外したお正月飾りは、丁寧にひとつにまとめて部屋の下座にならない場所に保管しておきましょう。
歳神様は各家に訪れ、家ごとにお迎えする神様です。
そのため、お迎えの方法は各家や地域によってさまざまな違いがあります。
しかし、そのどれもが正解なのです。
各家や地域の慣習に合わせて処分すると良いでしょう。
お正月飾りは歳神様が宿られていたものです。
感謝の気持ちを込めて、ぞんざいに扱わず丁寧に処分することが大切です!
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