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新盆と初盆の読み方と意味の違いは?時期はいつで準備するものは?地域差も要注意

地域によってやり方や呼び名が違うというものはたくさんあります。
お盆の迎え方や方法もその1つですね。

中でも『新盆』というのは特別なお盆でもあります。

そこで今回は

  • 新盆と初盆の違い
  • 読み方や意味
  • 時期
  • 準備するものは?
  • 地域差

についてご紹介したいと思います。

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初盆と新盆の違いって何があるの?

新盆 初盆 読み方 意味 違い

「新盆」と「初盆」は違う言葉ではありますが、この2つには大きな違いはありません。
もしあるのだとすれば、地域で何と呼ぶのが一番多いのかということだけです。

初盆・新盆の読み方は?

「初盆」や「新盆」の読み方は地域によって違います。

  • 初盆・・・”はつぼん””ういぼん”
  • 新盆・・・”にいぼん””あらぼん””しんぼん”

などですね。

「初盆」は主に西日本で使われることが多いですね。

「新盆」のほうは、

  • にいぼん・・・主に東日本
  • しんぼん・・・千葉県や長野県
  • あらぼん・・・北関東地方

といったところです。

ですが、関西地方や中部地方などでは「新盆」も「初盆」も両方使うところもあります。

こんな風に東西で分けましたが、県や市単位で呼び方が違うところもあります。
なのでざっくりとこの辺りではこの呼び方が多いですよ、ということでご紹介させていただきました。

ただ、地域によって差はありますが、「新盆(にいぼん)」「初盆(はつぼん)」と読むのが多数派ですね。

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初盆・新盆の意味は?

お盆というのは、あの世から先祖の霊が各家庭に帰ってくる期間の事を指します。
本当は先祖の霊だけでなく、身寄りのない霊(施餓鬼)も帰ってくるんですよ。

お盆の正式名称は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言います。

初盆や新盆はお盆と同じ期間ですが、少しだけ違う部分があります。
それは亡くなった人が迎える最初のお盆かどうか、ということです。

漢字からも「初」や「新」がついていますよね。
その故人が迎える最初の「お盆」ということになるんですね。

新盆・初盆の時期はちょっと注意!

故人が迎える最初の「お盆」のことを「新盆」もしくは「初盆」と言います。
命日から四十九日の忌明けを済ませてからということなので、命日が7月や8月前半の場合の初盆や新盆は1年後のお盆となります。

新盆・初盆の反対語は旧盆?

お盆を表す言葉に「旧盆」という言葉があります。
言葉の雰囲気からして、『新盆』や『初盆』の反対語なの?と思う人もいるかもしれません。

しかし、『旧盆』というのは反対語ではありません。
『旧盆』というのは暦が変わったことによりできた呼び方です。

今でも、地域によってお盆の期間が違うところがありますよね。
全国的に多いのは8月15日を中心に行われています。

ですが、これは旧暦のお盆ということになります。
7月15日を中心に行われるお盆、これが新しい暦での「お盆」ということになるんですね。

この時に、7月15日を「新盆」、8月15日を「旧盆」と表現します。
故人が亡くなって初めて迎えることを示す「新盆」と文字は同じですが、その意味が違うということもあるのでここも注意したいところです。

「新盆」を行っている地域では、2つの言葉を区別するために「新のお盆」とよんだりもするようです。

「新盆(7月15日中心)」の地域は

  • 東京の一部
  • 南関東(主に都市部)
  • 静岡の旧市街地
  • 函館
  • 金沢旧市街地

などですね。

この他にも、お盆を迎える時期は違っていて

  • 8月1日~3日・・・岐阜県中津川市
  • 7月31日~8月2日・・・東京都多摩区の一部
  • 8月20日前後・・・沖縄県や奄美など南西諸島の一部

などがあります。

同じ年中行事ではありますが、地域によってこれだけ種類があるのは面白いですね。

新盆・初盆の準備はどうするの?

お盆の準備と言えば、仏壇の前に精霊棚(しょうりょうだな)を用意し、位牌を並べお供え物を置いたり精霊馬を置いたりしますね。

いつものお盆では特にすることもないと思います。
しかし、新盆や初盆になるとちょっと違うこともあるのでご紹介しますね。

新盆・初盆は法要?

自分が、初めて施主であるのなら四十九日法要までの流れは大体分かっている人が多いと思います。
しかし、初盆・新盆についてはどうでしょうか?

法要はするのか?
お布施などはどうするのか?

悩むこともたくさんですね。
初盆・新盆というのは、他のお盆とは異なり、故人が迎える初めてのお盆になります。

そのためお盆には法要をとり行うという家庭が多いんです。
ですが、地域によっては喪中の初盆を行わないというところもあります。

本当に千差万別なんですね。
初盆・新盆に読経をお願いする場合は1カ月前ぐらいに、お寺に行ってお願いをしておくと良いですね。

お布施の相場は3~5万円となっています。

法要の後、皆でお膳を囲むのでしたら、食事ができるように用意しておくのも1カ月程度前が良いでしょう。

新盆・初盆で用意する物は?

上にもご紹介したように、初盆・新盆は僧侶や親戚を迎えて法要を行います。
この時に用意しなくてはいけないものがあります。

大勢の人がやってくるので、それなりに準備も必要になるんですね。
一般的な精霊棚の配置はこんな感じになります。

宗派などによって配置や向きなどが変わってくる場合もあるんですよ。
例えば、精霊馬は両端に置くところもあれば、2体くっつけておく所もある。

精霊馬の頭の向きをお盆の迎え火と送り火の日では向きを逆にするところもあれば動かさないところもある。
などなど。

ここでご紹介しているのは一般的な配置ですので、詳しくはお寺に聞いたりしてみてくださいね。

<準備物>

  • 精霊棚
  • 真菰(まこも)・・・祭壇に敷いておくもの
  • 祭壇の四隅に飾る笹竹(用意しない場合もある)
  • 笹竹を結ぶ縄・・・4つの笹竹の先端を縄で繋ぎ、結界を作る
  • 位牌・・・初盆・新盆の人の位牌を中心に置く
  • 香炉や輪・・・法要の際に必要
  • 供え花・・・わびしくならない程度に
  • 供え物・・・生前、故人が好きだったものなど
  • 精霊馬と精霊牛・・・きゅうりとなすで作った「馬」と「牛」に見立てたもの
  • そうめん・・・精霊馬や精霊牛の手綱として
  • ほおずき・・・邪気払いの役割
  • 霊膳・・・白飯と一汁三菜が基本
  • 浄水・・・お水の中にみそはぎの花を浮かべておく。毎日取り換える
  • 密湯・・・砂糖湯
  • 盆提灯・・・初盆・新盆の場合は白提灯

こんな便利なセットもありますよ。

いちから用意しなければいけないという人はこういったものを利用するのも良いですね。

初盆・新盆で使う提灯は白だけ?

お盆提灯というと、涼しげな色合いでキラキラと輝いているイメージがあります。
しかし、初盆・新盆では白提灯を飾ります。

お盆提灯というのは、施主が用意する物ではありません。
故人の親戚など、初盆・新盆の法要に参加してくれる人が用意する物です。

大体、施主の兄弟や子どもといったあたりですね。
それに対して白提灯は施主が用意する物となっています。

新盆・初盆の白提灯は1つあれば十分です。
というのも、白提灯は初盆・新盆にしか使えないからです。

これえは清浄無垢の白で故人の霊を迎えるという意味からきています。
白提灯は初めて家に帰ってくる故人が迷わないように玄関や部屋の窓際に吊るす場合が多くなっています。

その他の盆提灯、いわゆる柄の入っているものは精霊棚や仏壇の近くに置いて飾るようにします。

白提灯はお盆が終わったらどうする?

新盆・初盆で使った白提灯は次のお盆では使うことができません。
ではどうすれば良いのか?というと、送り火を焚く時に一緒に燃やしたりしていました。

しかし、最近ではこの風習を行っている家庭は少ないでしょう。
菩提寺に持って行って処分してもらう、という人もいます。

しかし最近は提灯の火袋に少しだけ火を入れて燃やし、鎮火を確認してから新聞紙などに包んでゴミとして処分する場合が増えています。

新盆・初盆の霊膳ってどんなものを用意するの?

白米と一汁三菜が基本の霊膳ですが、精進料理が基本となっています。
霊具膳や盆膳などと呼ばれる少し小さな食器のセットに食べ物を入れてお供えとします。

こういった感じですね。
全て精進料理になっているので、動物性のものは出汁にいたるまで使用しないのが基本です。

なので出汁もしいたけなどで取るようにします。
霊膳の蓋は開けて、お箸は仏様側に向けておくようにします。

宗派によっては霊膳を2組用意するところもあります。
これは一方が新盆・初盆を迎えられる故人のもので、もう一方が御先祖さまの分、という考えのところもあります。

更に、一方が故人や御先祖様の分で、もう一方は無縁仏なった方のもの、というところもあります。
いずれにしても周りの人やお寺さんなどに聞いておくのが良いですね。

新盆・初盆では霊膳の配置の仕方も違う

霊膳をお供えする時は、それぞれの宗派によって配置が違ってきます。

<天台宗・真言宗・日蓮宗>
左上に平椀、中央に高坏、右上に壺椀
(日蓮宗では朱色の膳引きや椀を使用する)

<禅宗・臨済宗・曹洞宗>
左上に平椀、中央に壺椀、右上に高坏

<浄土宗>
左上に壺椀、中央に高坏、右上に平椀

浄土真宗では故人は浄土で仏になると考えられているので霊膳を用意しないとなっています。

新盆・初盆を行わない宗派もある

浄土真宗の教えでは故人は亡くなってすぐ仏様になると考えられています。
そのため、初盆や新盆の法要は行わないということになっています。

もし、故人の宗派が浄土真宗であれば、用意などはお寺などに確認してから行うようにしましょう。

初盆・新盆には返礼品も忘れずに

新盆・初盆では親戚を呼んで法要を行います。
なので、手ぶらでくるという人は少ないでしょう。

盆提灯を用意してくれたり、お供えをしてくれたりとあちらも準備が要ります。
なので、会食の後、心ばかりの返礼品を用意しておくことが必要です。

相場は香典の金額の半分ほどです。
タオルなどを用意する人が多いですね。

初盆・新盆は地域差もあったり色々大変

新盆・初盆の作法というのは地域差があったり、宗派によって違いがあったりと様々です。
特に、結婚して違う宗派や地域のところに行っての初盆となるとなかなか要領も分からないですよね。

分からないことはやはり菩提寺に聞いたり、親戚に聞いて準備するようにしましょう。
故人を偲ぶ初めてのお盆です。

しっかり用意をして迎えたいですね。

以上「新盆と初盆の読み方と意味の違いは?時期はいつで準備するものは?地域差も要注意」をお送りしました。



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