健康

ベル麻痺の初期症状や原因!治療は何科?味覚障害の併発の可能性は?

ベル麻痺というと耳馴染みのない人も多いかもしれません。
しかし「顔面神経麻痺」となるとなんとなくイメージがわきませんか?

ある日突然起きてしまうこのベル麻痺。
初期症状を見逃さず治療すると予後も順調に行くようです。

そこで今回はベル麻痺の

  • 初期症状
  • 原因
  • 治療は何科か

といった3つの点から見ていきたいと思います。

味覚障害の併発についても可能性があるのかどうか詳しく見ていきましょう。

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ベル麻痺ってどんな病気?

ベル麻痺 症状 原因 初期 治療

ベル麻痺はいわゆる顔面神経麻痺です。
顔面神経が炎症してしまうことで、麻痺を起し、自分の思い通りに顔が操れなくなってしまう病気です。

何故「ベル麻痺」と名前が付けられたのかというとそれは初めてこの疾患を報告したスコットランドの解剖学者「チャールズ・ベル」にちなんで命名されました。
ベル麻痺は急性単神経炎で、突発性という特徴があります。

人への感染はなく、不完全麻痺または完全麻痺が一日以内で急速に起こるというのが特徴です。
顔面神経は頭がい骨の細い管(顔面神経管)の中を走行していて、この中で膨張することによって神経が圧迫されるのです。

ベル麻痺の原因は何?

顔面神経麻痺には「急性」のものと「亜急性」のものの二つに分かれることがあります。
顔面神経が麻痺していても、脳卒中や脳腫瘍が原因のものは「ベル麻痺」とは呼ばれません。

原因が明らかになっているものはベル麻痺にはならないということなんですね。
これは中耳炎などによる顔面神経の麻痺なども含まれます。

そのため、何故顔面神経麻痺になったのか他に症状がない、という場合のみ「ベル麻痺」と言うのです。
しかし、数々の臨床実験などからベル麻痺になる人はある1つのウィルスを持っていることが発見されています。

そのウィルスとは「1型単純ヘルペスウィルス」というものです。

このウィルスは口唇ヘルペスやヘルペス口内炎などを引き起こすウィルスです。
過去にこのヘルペスに感染したことのある人が多くベル麻痺を発症しているというデータがあります。

しかしはっきりとした確証はなく、原因の解明には至っていません。
そんなベル麻痺、何が一番の原因かというとそれは現代で一番問題の「ストレス」であると言われています。

ヘルペスができる時もストレスなどで免疫力が下がってきている状態なのでどちらが先かというのは判断が難しいところです。
他にも、妊娠や歯を抜いたなどがきっかけとなってベル麻痺を引き起こしてしまうという事例が報告されています。

発症は10万人あたり年20~30人で男女差はありません。
しかしピークは40代でその90%は回復しています。

中には後遺症が残ってしまう場合もあるので、とにかく早めの治療が肝心になってきます。

ベル麻痺の初期症状を見逃すな!

ベル麻痺の初期症状と言うのは千差万別でどの程度起こるのかというのもはっきりしていません。

しかし、典型的な症状の現れ方はこんな感じです。

朝起きたら片方の目がピクピクと痙攣しているという人もいれば、顔面が全く動かないという人もいます。

他にも、

  • 飲み物を飲もうとしてもこぼれてしまう
  • 笑うと片方の口がひきつる
  • 口が上手く動かずしゃべれない
  • 涙が勝手に溢れてくる

などの症状が見られたらすぐにお医者さんに行った方がいいでしょう。

では一体どこのお医者さんに行けばいいのでしょうか?

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ベル麻痺になったら何科を受診?

顔面神経麻痺ということですから、何科を受診すればいいのか迷いますよね。
この顔面神経麻痺というのは顔面神経が炎症しています。

顔面神経というのは実は耳のすぐ近くを通っている神経なのです。
そこで受診するのは耳鼻咽喉科です。

他にも、神経内科やペインクリニック科、顔面神経外来などが設置されているのならそこを受診するのがいいですね。
基本的に総合病院に行くと、最適な科を紹介してくれるでしょう。

顔面神経麻痺の原因が何であれ、治療や手術を行うにしても耳鼻科で行うことになります。
内科を受診しても問題ありませんが、その後、新しく最適な科を紹介してくれることになるでしょう。

回り道をしたくないという人はすぐに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

ベル麻痺はどうやって治療するの?

この原因がはっきりとしていないベル麻痺、一体どうやって治療するのでしょうか?
大体の人は経口副腎皮質ホルモン薬と抗ウイルス薬の併用といった投薬治療になります。

経口副腎皮質ホルモン薬は発症から遅くても10日以内に始めるのが鉄則です。
どれだけ症状が弱くても早期治療が肝心になります。

投薬は1週間かけて減薬していき、症状の落ち着きを見守っていくのです。

しかしこれは目が完全に閉じなくなってしまったという完全麻痺の場合は適用されません。
目が閉じないとなると、眼球の損傷を予防しなくてはいけないので眼帯をつけて様子を見たりします。

全てそれぞれの症状に合わせて治療していきます。
ですが、重篤な顔面神経麻痺ではない場合、1週間程度の投薬をします。

それ以外の重篤な場合は顔面神経減圧術(耳のすぐうしろの骨の中を走る顔面神経を周囲の骨の圧迫から解き放つ手術)という手術を行うこともあります。
この手術をとり行うのは耳鼻咽喉科なので、やはり早めに耳鼻咽喉科を受診するのがいいですね。

その後はリハビリを行うことになり、次第に顔面神経を元通りにしていくのです。
更に神経の炎症を元通りにするために、ビタミン剤を投与されることもあります。

ベル麻痺による合併症は何がある?

早期治療していればそこまで後遺症が残る確率は高くありません。
しかし、経口副腎皮質ホルモン薬を投与します。

これは多くのステロイドを含んでいますので、人によっては副作用が生じることもあります。

それは

  • 免疫抑制作用が起こる
  • 血糖値が上がる
  • 胃潰瘍ができる
  • 不眠やうつなどの精神症状
  • ムーンフェイスなどのむくみが生じる(一時的なもの)

と言ったものです。

糖尿病などを患っている場合には医師と慎重に相談する必要があります。

他にもそこまで症例は多くありませんが

  • 味覚障害
  • 慢性的な顔面痙攣
  • 角膜感染症

などがあります。

角膜感染症は顔面神経麻痺によって瞼が閉じられず、眼球が乾燥してしまうことで起こる合併症です。

この場合は点眼薬で乾燥を防いだりする必要があります。
味覚障害ですが、これは顔面神経麻痺が発症してから強く感じるようです。

しかし麻痺が軽減していくにつれ、以前の味覚を取り戻すことができます。
どの場合にしても、顔面神経麻痺を感じたら、すぐに病院を受診して治療を行うことが肝心になりますね。

更にまれにではありますが、回復後も「ワニの涙症候群」を発症する人もいます。

ワニの涙症候群って何?

これは顔面神経麻痺の回復後に起こる症状です。
食べ物を食べると涙がぽろぽろと流れてくる症状で、これは顔面神経の唾液腺と涙腺の神経再生が誤った結果と考えられています。

この治療法は「低周波鍼通電療法」というのが最新の治療法です。
その他には、リハビリなどで改善していくしかないようですね。

ベル麻痺は先手必勝!

ベル麻痺というのはある日突然起こる顔面神経麻痺です。
突然のことに慌ててしまうことでしょう。

しかし、予後の経過はほとんど重篤になることはありません。
とにかく症状を感じたら早めに受診することで最適な治療を受けることができるのです。

(P.N.オレンジ)

以上「ベル麻痺の初期症状や原因!治療は何科?味覚障害の併発の可能性は?」をお送りしました。

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