おせちの中で縁の下の力持ち的な役割を担っているのが酢れんこん。
実は一番好き!という方が多いのではないでしょうか。
酢れんこんって保存力はもちろんのこと、ちょっと飾り切りをすればお重の中が一気に華やかにもなるんですよ。
なぜ酢れんこんがおせちに入っているか知っていますか?
今回は、酢れんこん(酢ばす)の意味やいわれ。
そして簡単な作り方や冷凍保存はできるのか?についてご紹介します。
おせちに酢れんこんを入れる意味って何?
まずは酢れんこんの意味から見ていきましょう。
酢れんこん(酢ばす)をおせちに入れる意味はその形にあります。
れんこんは、ご存知の通りたくさん穴があいています。
れんこんを輪切りにすると、その穴から向こう側が見えますよね。
まさにここから意味がとられていて、
『見通しの明るい一年になりますように』
という願いが込められています。
さらに、れんこんは繁殖力が高いので
『子孫繁栄』
などの願いもこめられているのです。
酢れんこんをおせちに入れる意味は他にも?
酢れんこんに限らず、おせちには煮しめなどでれんこんが入っていることも多いですよね。
ならわざわざ酢れんこんにしなくても・・・と思いませんか?
ですが、酢れんこんには更にある意味があるのです。
それは煮物のれんこんには出せない意味なのです。
煮物のれんこんを思い出して下さい。
おそらく煮物のれんこんは黒っぽい色になっていませんか?
これはれんこんに含まれているタンニンという成分が酸化すると起こる反応です。
煮てしまうとこの色になってしまうんですよね。
ですが酢れんこんになるとどうでしょう。
白いままですよね。
ここに食紅などで赤色をつけて花のような形にすることもあるでしょう。
つまり、おせちの中に酢れんこんを入れるのは、どうしても煮物などが多いお重の中に彩りを与えるためでもあるのです。
最近では食品の保存にそこまで気をつけなくても冷蔵庫などがあります。
ですが、昔は冷蔵庫はありません。
そしてお正月、皆が集まって3日程はおせちを食べなくてはいけません。
保存がきくように火をしっかり通したりしたものが多くなるんですよね。
その中でも鮮やかな色をプラスしてくれる酢れんこんはとても大きな意味があったというわけなのです。
酢れんこんの作り方や冷凍保存の仕方は?
酢れんこんの有意義さは十分に分かってもらえたと思います。
しかし酢れんこんって実はちょっと面倒な料理なんです。
材料はれんこんと酢ですが、シンプルだからこそ丁寧に作らないと味が落ちてしまいます。
そこで酢れんこんのここを押さえておけばおいしく作れるポイントをご紹介しましょう。
酢れんこんのおいしくて簡単な作り方
- れんこん・・・300g
- 輪切り唐辛子・・・適量
- 塩・・・ティースプーン山もり一杯
- A昆布だし・・・180ml
- A酢・・・120ml
- A砂糖・・・大さじ5
- A塩・・・小さじ1/2
<作り方>
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1.れんこんは皮をむいて5~6mmの幅で輪切りにする。
レンコンが少し太い場合は半月切りに。
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2.鍋にお湯を沸かせ、塩を加える。
沸騰したられんこんをいれ3~4分ゆでる。
Aの合わせ調味料を混ぜ合わせておく。(お好みで輪切り唐辛子を入れる)
-
3.れんこんをざるにあげ、塩を2つまみ程度、全体にふりかけ5分ほどおく。
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4.粗熱が取れたらAの中に入れ、上からキッチンペーパーで押さえる。
-
5.少し冷ましてから冷蔵庫にいれ2~3時間以上味をなじませ、完成。
これが基本的な作り方です。
この方法を取ればまず失敗することはありません。
そして更に簡単なレシピもあるので、そちらもご紹介します。
- れんこん・・・70g
- 塩
- 市販のすし酢・・・適量
<作り方>
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1.上の作り方とゆでるところまでは同じ
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2.保存容器にれんこんが浸る程度のすし酢を入れ、味をなじませる。完成!
なんとこれだけなんです!
もちろん少しピリっとさせたい時はすし酢の中に輪切り唐辛子を加えてくださいね。
酢れんこんを冷凍保存する方法は?
おせちに酢れんこんを入れるとしても大量に入れる人は少ないと思います。
だけど、少ししか作らないとなるとちょっともったいない・・・そんな気持ちになりませんか?
酢れんこんは冷凍保存ができます。
ですが先ほどのレシピをやってそのまま保存・・・というわけではありません。
気をつけるポイントは1つ!
『一回食べる量ごとに分けて冷凍保存する』
ということです。
小さなタッパーに酢れんこんを汁ごと入れて冷凍します。
れんこんが汁に使っていないと冷凍やけをしたり乾燥するので密閉ラップをして蓋をします。
これで完了ですね。
しかし冷凍保存をしたら次は解凍方法です。
この時にはどうすれば良いのかというと、食べる前日に冷凍庫から冷蔵庫に移すだけです。
12~24時間あれば解凍できるので、忘れず解凍したいですね。
食べてもおいしい!そしてお酒の肴にもなる酢れんこんは万能おかず
おせちの中に控えめに入っている酢れんこん。
飾り切りをすれば華やかさもプラスしてくれます。
飾り切りの方法はこちらです。
実はこれ、お酒の肴にもなるイッピンですよね。
酸っぱくてピリっとする酢れんこんと一緒に熱燗・・・。
最高ですね。
是非、今年のおせちに入れて、たくさん作って冷凍保存して
「あれ?今日はおかず何もない。」
そんな時に食べちゃいましょう!
以上「おせちの酢れんこんの縁起のよい意味を解説!酢ばすの簡単な作り方や冷凍保存のコツ」をお送りしました。