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小正月の意味や由来!食べ物の慣習や飾り物の玉にについて!

「小正月」という名前は聞いたことがあっても、一体何をする行事なのか?意外と知らない方も多いんじゃないでしょうか。

ここでは「小正月の意味や由来、食べる物や飾り物の玉」についてご紹介します!

さまざまな願いが込められた小正月の行事。
意味や由来を知ることで、さらにたくさんのご利益が得られるかも知れませんよ♪

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小正月の意味や由来!

1月15日(厳密には14日の日没から15日の日没まで)を「小正月(こしょうがつ)」といいます。
元日を中心とした「大正月(おおしょうがつ)」に対しての呼び方になります。

小正月には別名がいくつかあります。

  • 小年(こどし):大正月の大年に対しての呼称
  • 望(もち)の正月:望(もち)は満月を意味し、1年最初の満月の正月
  • 女正月:小正月は女性が里帰りしたり、骨休めができるため
  • 花正月:餅花(もちばな)などを飾るため

などです。

なぜ、大正月と小正月があるのでしょうか?
少し見てみましょう!

昔は、現在のようにカレンダーというものが一般の家には普及していませんでした。
当時は「太陰太陽暦」という暦が採用されていたため、お月さまの満ち欠けと暦が連動していたんです。

カレンダーがなくても、人々は夜空を見上げお月さまの形から時の移り変わりを知ることができたのです。
そして、一年の最初の満月である1月15日を正月として祝っていました。

のちに現在使用されている太陽暦に改められ、お月さまと暦が連動しなくなりました。
1年の始まりを1月1日とする考えが定着して、元日に歳神様を迎えるなどの儀礼が行われるようになりました。

しかし、農耕に携わる人々にとっては、農作業にとって相応しい満月の日を重視する考えが残りました。
そのため昔のまま太陰太陽暦で満月になる1月15日ごろに農作業の予祝儀礼や豊凶を占う儀礼が行われ続けていたのです。

こうした理由から、大正月と小正月という2つの正月があるとする説が有力だそうです。

大正月は歳神様をお迎えする性質、小正月は農耕神とのつながりや家庭的な性質になっています。

そして、この小正月の行事で正月が終わるとされています。

小正月にはどのような行事があるのでしょうか?
見てみましょう☆

小正月の行事(その1):小豆粥

1月15日の朝、1年の健康を願って小豆粥を食べます。

『土佐日記』や『延喜式』にも「小正月に小豆粥を食べた」との記載があります。
中国から伝わり、平安時代前期(889~898年)ごろに日本でも行うようになったのではないかといわれています。

小豆には「邪気を払う力がある」、赤い色には「魔除けの力がある」と古くから信じられていました。

そうしたことから「無病息災」「五穀豊穣」「子孫繁栄」などを願って小豆粥が食べられてきたそうです。

「粥占い」というのもあります。
もともとは集落ごとに行われていた行事でしたが、次第にすたれてしまって、現在では神社の神事として残っています。

粥を炊いたときに、かき混ぜる棒についた米粒の数で五穀の豊凶を占います。
また、粥を作るときに細い青竹などを入れて一緒に炊き、その筒のなかに入った米粒や小豆の数で五穀の豊凶を占う神事もあります。

小正月だけでなく、1月23日の新嘗祭(にいなめさい)などでも小豆粥を食べる地方もあります。

小豆粥は塩味で食べることが多いのですが、好みで餅や砂糖を入れることもあるみたいですよ。

小豆が苦手な方もいらっしゃるかも知れませんが、「無病息災」などを願って食べてみるのもいいですね♪

小正月の行事(その2):飾り物(餅花、繭玉)

大正月には門松などを飾りますが、小正月は何を飾るのでしょうか?

小正月には「餅花(もちばな)」と呼ばれるものを飾ります。
そのため、小正月のことを「花正月」ともいうんです。

餅花は、小さく丸めた餅や団子などを小さな花のようにヌルデ・エノキ・ヤナギなどの枝にさしたものです。
作物が豊かに稔っている形を現わすもので、五穀豊穣を祈願しています。

養蚕が盛んだった地域では、餅や団子で作った玉を蚕(かいこ)に見立てています。
そのため繭玉(まゆだま)と呼ばれ、蚕が無事に育つことを祈願しています。

これらの餅花・繭玉の枝には、農具や小判などの縁起物なども一緒にさすこともあります。

また、ヌルデ・ヤナギなどの木を花のように削る「削掛(けずりかけ)」というものもあります。
それは、ハナ、ホダレともいわれます。
アワの穂に見立てたものを、粟穂稗穂(あわぼひえぼ)といい、東日本によく見られるようです。

いずれも、花が咲いて穂が垂れた形を現わすことにより1年の豊作を予祝しています。

餅花や繭玉にさした餅や団子は、小正月の火祭りで焼いて食することもあります。
では、次に火祭りについて見てみましょう!

小正月の行事(その3):火祭り(どんと焼き・左義長)

外したお正月飾りは、小正月の火祭りで焚きあげます。
このとき焚きあげた煙とともに、歳神様が天に帰っていかれると考えられています。
そのため、一般的にはこの火祭りをもって正月の終わりとされています。

火祭りは地域によって「どんと焼き」「とんど」「左義長」「鬼火」など、さまざまな呼び方がされています。

1月14日の夜または15日の朝に行われるのが一般的ですが、九州地方などのように1月6日の夜または7日などに行うところもあります。

火祭りは、平安時代に「悪魔払い」として行われていた行事が由来とされています。
たばねた青竹を立てて、それらに書き初めや短冊、扇子などを取りつけて焼きました。
そのとき、陰陽師らが歌いはやしたとのことです。

「どんと」は「どんどん燃えろ」という意味のはやし言葉です。

「左義長」は平安時代に行われていた行事が「さぎちょう」と呼ばれていたことに由来します。
ちなみに、漢字では「三毬杖」「三鞠打」と書いていたようです。

「鬼火」はもともと「鬼」を追い払う行事だったためと考えられています。

この火祭りにはさまざまな願いが込められています。

  • この火にあたると若返る
  • この火で焼いた餅や団子を食べると1年中病気をせずに過ごせる
  • 燃え残った木は虫除けや火除けになる
  • 無病息災を願って灰を体に塗る
  • 書き初めを燃やしたとき、その書き初めが天高く舞い上がれば字が上手になる

などといわれています。

また、たばねて立てた青竹の焼き崩れて倒れた方向で、一年の豊作を占うこともありました。

青竹のかわりに、木や藁(わら)などで小屋を作って、その小屋を燃やす地域もあるようです。

1月15日といえば、以前は「成人の日」で祝日でしたね。
2000年に制定されたハッピーマンデー法により1月の第2日曜日に変更されました。
そのため、平日に火祭りを行うことが難しくなり、第2日曜日に変更された地域もあるようです。

小正月の行事(その4):その他の行事(なまはげなど)

ほかにもさまざまな行事が各地で行われています。
少しご紹介しましょう!

<なまはげ>
現在、秋田県の「なまはげ」は大晦日の夜に行われていますが、かつては小正月の夜に行われていました。
「なまはげ」は、異形の祝福神として人々を諌め祝福を与えるものとされています。
<かまくら>
東北地方では、火祭りで燃やす木や藁で作る小屋のかわりに、雪で「かまくら」を作るところもあるようです。
水の神様を祀っているとのことです。

みなさんのお住まいの地域では、どのような行事がありますか?

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小正月で一番大切なこと!

小正月は、カレンダーの普及していない時代ではとても大切な正月行事でした。
「無病息災」「五穀豊穣」「子孫繁栄」などの願いが込められ、歳神様を送る火祭りで締めくくられます。

時の流れとともに生活様式に合わせて、正月行事も変化していきました。
変化するのは良いのですが、形だけ残るというのは寂しいものです。

小正月には、家族の健康を願って「小豆粥」をいただいて一家団欒するのも良いですね♪


以上「小正月の意味や由来!食べ物の慣習や飾り物の玉にについて!」をお送りしました。

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